国際図書館連盟(IFLA)、デジタルデバイド解消に関する文書に署名

2020年10月16日、国際図書館連盟(IFLA)の情報への自由なアクセスと表現の自由に関する委員会(FAIFE)は、デジタルデバイド解消に関する2つの文書に署名したと発表しています。

1つ目は、図書館と技術者を代表する組織の連合体Partnership for Public Access (P4PA) による“Libraries in Response: Every Community Connected”です。

同文書において、署名者は全てのコミュニティが有意義につながることを保証するために全力を尽くすことを誓約するとともに、政府や意思決定者に対し、特に学校のためのコンテンツへの接続性・アクセスを促進し、持続可能な開発目標(SDGs)達成のための実験室としての図書館の可能性を活用し、住民が実質的なインターネット利用者になることを支援するための技術・資源を図書館が確保することを保証するよう求めています。

2つ目はIFLA自身による“Maximising Access Now: A Library Pledge to promote digital inclusion and access to information during COVID-19 and Beyond”です。

以下のように、デジタル包摂の推進を誓約する内容となっており、署名への参加が呼び掛けられています。

・誰もが経済的理由により接続に欠けることがないように、信頼性が高く、無料もしくは低コストで、コミュニティにとって考えうる最高のインターネットアクセスを振興する

・教育、研究、経済、社会、文化への参加を促進し、関連するデジタルコンテンツ、サービスへの可能な限りの幅広いアクセスを振興する

・デジタルスキルの促進、および、利用者が成功し自信のあるインターネットユーザーとなるための能力を提供する事への可能な限り強力な支援を推進する

・すべてのレベルにおいて公平なブロードバンド政策を奨励する

Press Release: Every Community Connected – A Call to Action(IFLA,2020/10/16)
https://www.ifla.org/node/93390

Libraries in Response: Every Community Connected(P4PA)
https://p4pa.net/2020-declaration/

Every Community Connected: A Call to Action, a Pledge to Engage(IFLA,2020/10/16)
https://www.ifla.org/node/93389

Sign up to the Library Pledge to Promote Digital Inclusion
http://survey.alchemer.com/s3/5964536/Sign-up-to-the-Library-Pledge-to-Promote-Digital-Inclusion
※署名画面

参考:
E1874 – デジタル包摂社会と公共図書館の課題(米国)<文献紹介>
カレントアウェアネス-E No.317 2016.12.22
https://current.ndl.go.jp/e1874

北米の都市図書館協議会(ULC)、新型コロナウイルス感染拡大下でのデジタルデバイドの問題に対処するための行動戦略を提供するブリーフィング“Digital Equity in the Age of COVID-19”を公表
Posted 2020年9月15日
https://current.ndl.go.jp/node/41999

持続可能な開発のためのブロードバンド委員会のWG、女性がインターネットにアクセスし利用するにあたって直面する障壁に対処するための推奨事項を概説した報告書を公開
Posted 2017年3月22日
https://current.ndl.go.jp/node/33690