3Dデータの共有と利活用等に関する調査(文献紹介)

2020年10月に刊行された、米国の大学・研究図書館協会(ACRL)の“College and Research Libraries News ”(C&RL News)のVol.81, No.9に、3Dデータの管理に関する記事“New dimensions in data management: Understanding sharing and reuse practices for 3-D data”が掲載されました。

同記事は、12人の研究者に対するインタビュー結果をもとにまとめられたものです。

記事によると、回答者の50%が、3Dの技術を用いた研究について持続可能性、再生産性、ドキュメンテーションが課題であると感じています。また、多くの回答者が、データの所有権や著作権に関して懸念があると回答していたこと等が挙げられています。その他、回答者は、3Dモデルやそのデータの共有は研究成果を伝えるうえで重要であり、現在の支援体制が不十分であると捉えていることが述べられています。

結論の箇所では、3Dに関するデータ共有について、知的財産や著作権に関する情報発信等の図書館による支援が有効と思われること、デジタル化、メタデータの標準化をはじめとした図書館業務と関連した分野の支援が求められていることが述べられています。

Wittenberg, Jamie. New dimensions in data management: Understanding sharing and reuse practices for 3-D data. C&RL News, 81(9), 2020, p.436-438.
https://doi.org/10.5860/crln.81.9.436