シンガポール国家図書館委員会(NLB)、サブスクリプション方式による児童書の宅配貸出サービスを開始:図書館員が選んだ8冊を毎月配達

2020年10月2日、シンガポール国家図書館委員会(NLB)は、サブスクリプション方式による児童書の宅配貸出サービス“The Little Book Box”の開始を発表しました。

図書館員が選んだ英語の児童書8冊を毎月宅配貸出するサービスであり、児童書は4歳から6歳までと、7歳から9歳までの2つの年齢層を対象としたものとなっています。

利用料金は、日本の消費税に相当する財・サービス税(GST)を含め月額10.70シンガポールドルです。滞納金のないNLB の図書館メンバーであれば申し込み可能ですが、申し込み可能な人数にはサービス全体で上限が設定されています。なお、申込み期間は3か月単位となっています。

配達スケジュールには変動があるものの、少なくとも21日間の閲覧利用が可能となっています。また、返却は期日までにNLBのいずれかの公共図書館の返却ボックスに返却する必要があります。

シンガポールの大手メディア“The Straits Times”の2020年10月2日付け記事では、“The Little Book Box”が2021年7月まで実施されるパイロットサービスであり、サービスへの反応を踏まえ、NLBが2021年7月以降の継続を検討すること等を報じています。記事では、“The Straits Times School Pocket Money Fund”(STSPMF)とのパートナーシップの一環として、低所得世帯の児童最大200人に対し無料でサービスを提供することも紹介しています。

The Little Book Box(NLB, 2020/10/2)
https://www.nlb.gov.sg/NewsAnnouncement/tabid/225/announcementId/351/Default.aspx

NLB launches subscription service for children’s books(The Straits Times, 2020/10/2)
https://www.straitstimes.com/singapore/nlb-launches-subscription-service-for-childrens-books

参考:
CA1897 – 公共図書館における郵送・宅配サービスの動向 / 中山愛理
カレントアウェアネス No.332 2017年6月20日
https://current.ndl.go.jp/ca1897