総務省、「地方議会・議員のあり方に関する研究会報告書」を公表:議会の権能強化のための議会図書室の有効活用を求める意見も

2020年9月30日、総務省が、「地方議会・議員のあり方に関する研究会報告書」を公表しました。

「地方議会・議員のあり方に関する研究会」(座長:只野雅人(一橋大学大学院法学研究科教授))により取りまとめられた報告書です。

三議長会(全国都道府県議会議長会、全国市議会議長会、全国町村議会議長会)からの議会の権能の強化を求める提言の1つとして、議会の調査研究・政策立案機能を支援する観点から、事務局体制の強化や議会図書室の有効活用を求める意見があったとしています。

議会図書室の有効活用については、公立・大学等の他の図書館との連携や、議員への情報提供機能・レファレンスサービスの強化などが重要であるとするもので、事務局体制の強化にも関連して、議会図書室についても共同設置し、議員への情報提供機能・レファレンスサービスを含めたシンクタンクとしての機能を充実させる方向で検討していくことが考えられるのではないかとの意見があったと紹介されています。

「地方議会・議員のあり方に関する研究会」において取りまとめられた報告書の公表(総務省,2020/9/30)
https://www.soumu.go.jp/menu_news/s-news/01gyosei01_02000200.html
https://www.soumu.go.jp/main_content/000708922.pdf
※二つ目のURLが報告書本文です[PDF:95ページ]。

参考:
E1802 – 新たな地域社会貢献:龍谷大学図書館と大津市議会との連携
カレントアウェアネス-E No.304 2016.06.02
https://current.ndl.go.jp/e1802

E1882 – 「強い議会」を支える「使える」議会図書室をつくる
カレントアウェアネス-E No.319 2017.02.09
https://current.ndl.go.jp/e1882

E2103 – 呉市における議会図書室発の政策形成力の強化
カレントアウェアネス-E No.363 2019.02.14
https://current.ndl.go.jp/e2103

E2232 – 田原市図書館の行政・議会支援サービスについて
カレントアウェアネス-E No.386 2020.02.27
https://current.ndl.go.jp/e2232

E2245 – 愛媛県議会における議会図書室機能強化の取組について
カレントアウェアネス-E No.388 2020.03.26
https://current.ndl.go.jp/e2245

CA1794 – 地方議会図書室に明日はあるか―都道府県議会図書室を例に― / 塚田洋
カレントアウェアネス No.316 2013年6月20日
https://current.ndl.go.jp/ca1794