日本学術会議、提言「オープンサイエンスの深化と推進に向けて」を公表

2020年6月3日、日本学術会議が、提言「オープンサイエンスの深化と推進に向けて」(2020年5月28日付け)を公表しました。

この提言は、日本学術会議オープンサイエンスの進化と推進に関する検討委員会における、研究データ共有の促進と共有のためのプラットフォームの重要性を明らかにすることを目的とした審議の結果を取りまとめたものです。

提言の中では、研究データ共有の重要性が高まる中、データの公開と産業展開を踏まえた非公開といった協調と競争のバランス、データ利用の法制度等が現状における課題として挙げられています。また、研究データに着目したオープンサイエンスの環境整備に関する国内外の動向や、各学術分野の状況を整理した上で、以下が提言されています。

1.データ活用に関する法規制の集約・整理等、データが中心的役割を果たす時代のルール作りの必要性

2.膨大なデータの収集・キュレート・アノテート・メタデータ付与・保存等を推進するための、データプラットフォームの構築・普及の必要性

3.研究成果のもとになった第1次試料・資料の永久保存の必要性

新着情報(日本学術会議)
http://www.scj.go.jp/index.html
※2020年6月3日付けの新着情報に、提言「オープンサイエンスの深化と推進に向けて」へのリンクがあります。

オープンサイエンスの深化と推進に向けて(日本学術情報会議)[PDF:1,637KB]
http://www.scj.go.jp/ja/info/kohyo/pdf/kohyo-24-t291-1.pdf

参考:
日本学術会議、「オープンイノベーションに資するオープンサイエンスのあり方に関する提言」を公開
Posted 2016年7月7日
https://current.ndl.go.jp/node/32020

E1092 – 日本学術会議による提言「学術誌問題の解決に向けて」
カレントアウェアネス-E No.178 2010.09.02
http://current.ndl.go.jp/e1092