ロシア国立電子図書館で「書籍遺産」コレクションが公開

2020年5月25日、ロシア国立図書館(モスクワ)は、同館が運営の中心的な役割を担うナショナルデジタルアーカイブ「国立電子図書館」に、「書籍遺産」コレクションを追加したことを発表しました。

現在、同コレクションでは、ロシア国立図書館(モスクワ)及びロシア国立図書館(サンクト・ペテルブルグ)が所蔵する歴史的・学術的・文化的価値を有する資料約8,000点の高解像度デジタル画像を閲覧することができます。2020年内にあと約8,000点がコレクションに追加される見込みとなっており、2024年までに資料点数は48,000点に達する計画となっています。資料はオープンアクセスとされており、閲覧に登録等は不要です。

現時点では、以下の8つのジャンルの資料が公開されています。

・スラヴ・ロシアの手写本
・古代スラヴ文字・キリル文字資料(15世紀末~19世紀初め)
・近代ロシア文字によるロシア語書籍(18世紀~19世紀初頭)
・ロマノフ家の書籍
・ロシアのポスター類(19世紀末~20世紀初頭)
・ロシアのルボーク(民衆木版画)(18世紀~20世紀初め)
・ロシアの地図(17世紀~19世紀前半)
・第二次世界大戦下のレニングラード

さらに今後、ロシア全国の図書館からの協力を得て、以下のジャンルが順次追加される予定とされています。

・ロシア国内で出版された各民族語による初期出版物
・ロシアの地方出版所による記念碑的印刷物

НЭБ: Книжные памятники
https://kp.rusneb.ru/
※ロシア国立電子図書館内「書籍遺産」コレクションのページです。

Книжные памятники в Национальной электронной библиотеке(ロシア国立図書館(モスクワ), 2020/5/25)
https://www.rsl.ru/ru/events/afisha/readers-help-events/kn-pamyatniki-v-neb
※「書籍遺産」の公開に関するロシア国立図書館(モスクワ)のプレスリリースです。

参考:
E1867 – ロシアで国立電子図書館が開設
カレントアウェアネス-E No.316 2016.12.08
https://current.ndl.go.jp/e1867