デューイ十進分類法(DDC)における新型コロナウイルス感染症に関する著作物の分類:新設された細区分「ウイルス性肺炎」へ分類(記事紹介)

デューイ十進分類法(DDC)編集チームによるブログ“025.431: The Dewey blog”は、2020年5月7日付の記事として、“Pneumonia and COVID-19”を公開しました。

同記事は新型コロナウイルス感染症のDDCにおける最新の分類方針を説明した内容です。記事では、DDCにおいて「肺炎(Pneumonia)」に対応する616.241の新しい細区分(subdivision)として、「細菌性肺炎(Bacterial pneumonia)」に対応する616.2412、「ウイルス性肺炎(Viral pneumonia)」に対応する616.2414、「真菌性肺炎(Fungal pneumonia)」に対応する616.2416の3つの細区分を新設し、新型コロナウイルス感染症については、“COVID-19 (Disease)—medicine”の標目の下、616.2414へ分類する方針となったことが説明されています。合併症については、特定の疾病に伴う合併症に関する著作物は疾病へ分類する、特定の合併症に焦点を当てた著作物は合併症へ分類する、という原則が適用されます。このため、新型コロナウイルス感染症の合併症は全て616.2414へ分類されますが、例えば新型コロナウイルスの合併症のうち腎不全のみに焦点を当てている場合には腎不全に対応する616.614へ分類されることになります。

分類記号としての616.2414は他の項目の分類でも合成して使用することができます。例えば、新型コロナウイルス感染症を含むヒトのウイルス性肺炎に関して複数分野の観点から作成された著作物や社会サービスに関する著作物は362.1962414へ、新型コロナウイルス感染症を含むヒトのウイルス性肺炎の発生率や公的予防対策に関する著作物は614.592414へ分類されます。

Pneumonia and COVID-19(025.431: The Dewey blog,2020/5/7)
https://ddc.typepad.com/025431/2020/05/pneumonia-and-covid-19.html

参考:
新型コロナウイルス感染症(COVID-19)のデューイ十進分類法(DDC)による分類方針は保留中(記事紹介)
Posted 2020年3月4日
https://current.ndl.go.jp/node/40395