ロックダウンによる臨時休館下のニュージーランド国立図書館(NLNZ)の活動(記事紹介)

2020年4月24日付のニュージーランド国立図書館(NLNZ)のブログで、3月26日の同国のロックダウンによる臨時休館以降の同館の業務内容を紹介する記事“Closed but partly open”が掲載されています。

限られた期間・範囲においてリモートワークをしている職員もいることや、館内環境やシステムを遠隔から制御できていることが紹介されているほか、オンラインレファレンスサービス“Ask a Librarian”は、職員のレファレンススキルとオンライン上のツール・資源を用いて継続中で、ロックダウン後に450件受け付け、そのほとんどを回答できたと紹介しています。さらに、デジタルコレクション・ツールにアクセスするためのリンクや案内をまとめたリサーチガイドをウェブサイトに掲載したほか、通常館内でのみ利用可能なデータベースをID・パスワードにより館外からもアクセス可能としています。

目録担当部署では、検索語がより正確となるよう、クリーンアップ作業を行っており、例えば、同国の地名に関して1,000件近い地理参照リンクを追加したほか、新たに入手したデジタル化資料のオンライン目録への追加を行っています。

その他、新型コロナウイルスに関するウェブアーカイブの実施、収集計画に基づいた新たな収集資料の調査や購入を行っていることや、5月のニュージーランド音楽月間にあわせたクリエイティブ・コモンズ・ライセンスにより利用可能な現代のニュージーランド音楽のミックステープの発売は通常通りであることも紹介されています。

7月1日開始予定であった、同館アレクサンダー・ターンブル図書館の開館100周年展示は延期されます。

Closed but partly open(NLNZ, 2020/2/24)
https://natlib.govt.nz/blog/posts/closed-but-partly-open

参考:
ニュージーランド国立図書館(NLNZ)による新型コロナウイルス感染拡大下のオンライン情報収集の取組:政府サイト・新聞記事・ブログ・Twitter等
Posted 2020年4月9日
https://current.ndl.go.jp/node/40744

新型コロナウイルス感染拡大下の米国議会図書館(LC)の対応状況:職員の大多数がテレワーク中(記事紹介)
Posted 2020年4月24日
https://current.ndl.go.jp/node/40846

韓国国立中央図書館(NLK)、自宅から接続可能な有料オンラインデータベースを拡大:新型コロナウイルス感染症による臨時休館の延長に対応
Posted 2020年4月10日
https://current.ndl.go.jp/node/40746

新型コロナウイルス感染症の拡大と国立図書館の対応
Posted 2020年4月16日
https://current.ndl.go.jp/node/40789