英・Jisc、加盟機関を対象にShibboleth認証システムのヘルスチェック実施を発表

2020年4月20日、英・Jiscは、加盟機関を対象にShibboleth認証システムのヘルスチェックを無料で実施することを発表しました。

英国では新型コロナウイルス感染症の影響により、教育機関が遠隔学習へ大きく依存する状況が継続しています。様々なオンライン資料へのアクセスにおいてシングルサインオン(SSO)認証を提供するShibbolethのシステムは、高等教育機関が都市封鎖(lockdown)中も継続して教育機能を果たすにあたって重要な基盤となっています。

Jiscのヘルスチェックは、機関が利用者認証のために設置するShibboleth Identity Provider(IdP)が完全かつ安全に機能しているかを確認する目的で、専門のTrust and identity consultancy teamによって遠隔により行われます。ヘルスチェックの内容には、サポート期間内のバージョンのShibbolethを利用しているか、オペレーティングシステム(OS)が安全で正しくパッチが適用されているか、IdPが正しい属性情報を発信しているかなどが含まれています。

Jiscはメールで加盟機関からヘルスチェックの申し込みを受付しており先着順で実施する、としています。

Jisc offers free Shibboleth health check for UK colleges and universities(Jisc,2020/4/20)
https://www.jisc.ac.uk/news/jisc-offers-free-shibboleth-health-check-for-uk-colleges-and-universities-20-apr-2020

Free Shibboleth health checks and consultancy during coronavirus(Jisc Trust and identity consultancy team)
https://www.jisc.ac.uk/consultancy/trust-and-identity#coronavirus

参考:
CA1736 – Shibboleth認証で変わる学術情報アクセス / 野田英明, 吉田幸苗, 井上敏宏, 片岡真, 阿蘓品治夫
カレントアウェアネス No.307 2011年3月20日
https://current.ndl.go.jp/ca1736

英国内の複数の図書館・高等教育関係組織が連名により新型コロナウイルス拡大危機の中での教育研究活動維持のため出版社等へ求める行動を示した共同声明を発表
Posted 2020年3月23日
https://current.ndl.go.jp/node/40563