米・バージニア大学(UVA)で有志のボランティアにより1939年から1989年まで作成された図書館の目録カード約400万枚の保存プロジェクトが展開中

米・バージニア大学(UVA)の2019年12月9日付のお知らせで、改装に向けた準備が進む同大学の中央館アルダーマン図書館において、同館の過去の一部を物語る目録カード保存のための取組みが進められていることが紹介されています。

この取り組みの対象となっているのは、1939年から1989年までの50年間に作成された目録カード約400万枚です。UVAのお知らせでは、1989年に導入された電子目録システムでは、目録カードの表側の情報だけを転記していたため、当時の担当者が裏側に記した資料の来歴等に関連するメモなど、図書館の所蔵や大学の歴史について、目録カードでしか参照できない情報が存在することが紹介されています。

保存プロジェクトは同大学英語学部の大学院生であるNeal Curtis氏とSamuel Lemley氏が中心となって進めており、物理的なカードの保存に加えて、目録カードの情報をオンライン目録上で利用可能にするための募金活動も継続して行われています。

The Old Card Catalog: Collaborative Effort Will Preserve Its History(UVA,2019/12/9)
https://news.virginia.edu/content/old-card-catalog-collaborative-effort-will-preserve-its-history

参考:
ミシガン大学の図書館がカード目録を撤去・売却へ(米国)
Posted 2010年3月1日
https://current.ndl.go.jp/node/15859

CA1466 – 動向レビュー:過去を未来へ−ニコルソン・ベイカーの願い− / 薬師院はるみ
カレントアウェアネス No.272 2002.06.20
https://current.ndl.go.jp/ca1466

E1447 – 目録カードをアート作品へ
カレントアウェアネス-E No.240 2013.07.11
https://current.ndl.go.jp/e1447