【イベント】シンポジウム「文化遺産の意図的な破壊―人はなぜ本を焼くのか―」(12/1・東京)

2019年12月1日、政策研究大学院大学想海樓ホール(東京都港区)において、文化遺産国際協力コンソーシアム、文化庁が主催するシンポジウム「文化遺産の意図的な破壊―人はなぜ本を焼くのか―」が開催されます。

開催趣旨によれば、歴史的に行われてきた焚書や文化遺産の「意図的な」破壊行為を振り返り、破壊する側の「論理」に照準を当て、何を否定し、どのような効果を狙って破壊するのかを問うことにより、社会にとっての書物、ひいては文化遺産の意義について考えるシンポジウムとあります。

参加費無料、定員300名(事前申し込み要)です。当日の主なプログラムは次のとおりです。

講演1「秦始皇帝の焚書坑儒の真相」
鶴間和幸氏(学習院大学文学部教授)

講演2「エジプトにおける文字記録の抹殺とアレクサンドリア大図書館の焼失」
近藤二郎氏(早稲田大学文学部教授)

講演3「ユーゴ内戦時の文化遺産の破壊―サラエヴォ図書館、コソボの教会堂などを例として―」
鐸木道剛氏(東北学院大学文学部教授)

講演4「テロと古文書と誇り―マリ北部トンブクトゥにおける事例から―」
伊藤未来氏(西南学院大学国際文化学部講師)

パネルディスカッション「破壊の論理と文化遺産保護」
ファシリテーター:中村雄祐氏(東京大学大学院人文社会系研究科教授)
パネリスト:鶴間和幸氏、近藤二郎氏、鐸木道剛氏、伊東未来氏

シンポジウム「文化遺産の意図的な破壊―人はなぜ本を焼くのか―」を開催します(文化遺産国際協力コンソーシアム)
https://www.jcic-heritage.jp/jcicheritageinformation20191008/

参加申込みフォーム(文化遺産国際協力コンソーシアム)
https://www.jcic-heritage.jp/eventform/

参考:
ユネスコ(UNESCO)と国連衛星プロジェクト(UNITAR-UNSAT)、シリア・アレッポの文化財の破壊状況に関する詳細報告を公表 13世紀に建てられたワクフ図書館等が破壊されていることを確認
Posted 2019年1月8日
https://current.ndl.go.jp/node/37334

始皇帝の焚書から21世紀の禁書まで、歴史上で「焼かれた本」を集めた展示(米国)
Posted 2012年2月2日
https://current.ndl.go.jp/node/20082

CA1522 – イラク図書館・文書館の戦禍と復興支援 / 安田浩之
カレントアウェアネス No.280 2004.06.20
https://current.ndl.go.jp/ca1522

E328 – 過去の記憶を消し去ろうとする暴挙?−図書館の破壊・閉鎖
カレントアウェアネス-E No.58 2005.05.18
https://current.ndl.go.jp/e328

E1861 – 文化遺産国際協力コンソーシアム設立10周年
カレントアウェアネス-E No.315 2016.11.24
https://current.ndl.go.jp/e1861