米国デジタル公共図書館(DPLA)の「サービスハブ」におけるソーシャルメディアの活用傾向(文献紹介)

米・イリノイ大学の機関リポジトリIDEALSに、同大学の図書館員であるLynch, Joshua D氏による文献“Digital Public Library of America Service Hub Social Media Usage Analysis”が2019年7月22日付で搭載されています。

米国デジタル公共図書館(DPLA)やDPLAの「サービスハブ」(州単位で複数機関のデータを集約する連携先)のソーシャルメディアを調査し、ソーシャルメディアの利用方法やデジタルコンテンツの利用促進・アウトリーチ活動において共通する戦略・傾向がないかを検証したものです。

・利用されているプラットフォームはTwitter、Facebookの順番で多い
・Tumblr、Instagram、Pinterest、Flickr等を利用しているハブは少数である
・複数のプラットフォームを保持していても文字数制限に伴う微修正以外は同じ内容が投稿されている
・いいね、リツイート、シェアなどの機能が活用されている一方、利用者間や利用者と職員間のコメントのやり取りは少ない
・ソーシャルメディアを用いた「デジタルコンテツの共有」は優先事項の一部に過ぎず、役立つ情報の共有、イベント・事業の告知、歴史上の記念日に関する情報、純粋に娯楽的な内容の投稿がなされている
・Tumblr、Pinterest、Flickrのアカウントでは「デジタルコンテンツの共有」の意識がある

こと等が指摘されています。

Lynch, J. (2019). Digital Public Library of America Service Hub Social Media Usage Analysis. Illinois Digital Environment for Access to Learning and Scholarship (IDEALS). Urbana: University of Illinois.
http://hdl.handle.net/2142/104610

参考:
CA1857 – 米国デジタル公共図書館(DPLA)の過去・現在・未来 / 塩﨑 亮,佐藤健人,安藤大輝
カレントアウェアネス No.325 2015年9月20日
http://current.ndl.go.jp/ca1857

E1646 – 米国デジタル公共図書館(DPLA)戦略計画2015-2017
カレントアウェアネス-E No.274 2015.01.22
http://current.ndl.go.jp/e1646