「学認」等のサービスを組み合わせた大学間連携のための認証連携アーキテクチャ開発業績が文部科学省表彰・科学技術賞(開発部門)を受賞

2019年4月9日、文部科学省が発表した「平成31年度 科学技術分野の文部科学大臣表彰」において、京都大学の岡部寿男教授(国立情報学研究所(NII)客員教授)らのグループによる、「学認」「eduroam」「UPKI電子証明書発行サービス」を組み合わせた統合的な認証連携アーキテクチャの開発(業績名:大学間連携のための学術認証フェデレーションの開発)が「科学技術賞(開発部門)」を受賞しました。

NIIからの発表によると岡部教授らのグループによるアーキテクチャの開発・実用化によって、大学の学術コンテンツや学術ネットワーク資源等の安全な共有・共同利用、遠隔講義や単位互換などの大学間学生交流、商用サービスの利活用が容易になるとともに、本人同意を得る仕組みや仮名性・匿名性を実現しつつ、国際連携や商用サービスとの連携が可能になっています。

研究開発の成果はNIIの提供サービスとして実用化されており、2019 年3月末現在、学術認証フェデレーション「学認」は220機関、国際無線LAN相互利用規格「eduroam」は249機関、オープンドメイン認証局による「UPKI電子証明書発行サービス」は334機関に利用されています。

平成31年度科学技術分野の文部科学大臣表彰受賞者等の決定について(文部科学省, 2019/4/9)
http://www.mext.go.jp/b_menu/houdou/31/04/1415044.htm

平成31年度科学技術分野の文部科学大臣表彰 科学技術賞 受賞者一覧(文部科学省)[PDF:22ページ]
http://www.mext.go.jp/b_menu/houdou/31/04/__icsFiles/afieldfile/2019/04/09/1415044_1_1.pdf
※p.4(番号:8)に記載あり

大学間連携のための認証連携アーキテクチャの開発業績で文部科学大臣表彰・科学技術賞(開発部門)を受賞(NII,2019/4/9)
https://www.nii.ac.jp/news/release/2019/0409.html

岡部教授ら 文部科学大臣表彰・科学技術賞(開発部門)を受賞(京都大学学術情報メディアセンター,2019/4/10)
https://www.media.kyoto-u.ac.jp/accms_web/news/1646.html

参考:
E1482 – 山形大学の事例からはじまる学認の次世代認証基盤構想
カレントアウェアネス-E No.245 2013.09.26
http://current.ndl.go.jp/e1482

チェコ共和国内の12駅で学術無線LANローミング基盤eduroamが利用可能に
Posted 2018年12月19日
http://current.ndl.go.jp/node/37253

学術無線LANローミング基盤サービス「eduroam」に対応したマンションが登場
Posted 2018年11月20日
http://current.ndl.go.jp/node/37071

E536 – NIIの全国大学電子認証基盤(UPKI)事業
カレントアウェアネス-E No.90 2006.09.06
http://current.ndl.go.jp/e536