米・国家デジタル管理連盟(NDSA)、2017年版の米国のウェブアーカイブの現状調査報告書を公開

2018年12月12日、米・国家デジタル管理連盟(NDSA)が2017年版の米国のウェブアーカイブの現状調査報告書“Web Archiving in the United States_A 2017 Survey”を公開しました。

各機関の事業の歴史や領域、保存されているウェブコンテンツ、利用されているツールやサービス、提供方法、ポリシーなどといった、米国におけるウェブアーカイブ事業の現状を把握するため、2017年10月2日から11月20日にかけて、ウェブアーカイブを実施・計画している米国の機関を対象に調査を実施したものです。

得られた主な知見として、

・回答があった公共図書館の数が13%に増加した(これまでの調査では3%未満)。

・許可や通知なしでのアーカイブの実施機関の増加(70%)、及び91%の機関が収集コンテンツの削除やクローリングの停止に関する苦情を受けていない。

・51%の機関がウェブアーカイブツールとしてWebrecorderを利用。

・Archive-Itはウェブアーカイブに関する外部サービスとして好まれている一方で、ローカルでの保存やアクセスのためにWARCファイルをダウンロードしている機関は少ない。

・分野の多様化、事業の成熟、技術開発等が見られるものの、収集コンテンツへのアクセスや事業拡大のための制度的支援は以前の調査から変化していない。

@NDSA2(Twitter,2018/12/12)
https://twitter.com/NDSA2/status/1072890061165871104

Announcing publication of NDSA’s 2017 Web Archiving Survey Report(DLF,2018/12/12)
https://www.diglib.org/announcing-publication-of-ndsas-2017-web-archiving-survey-report/

Web Archiving in the United States_A 2017 Survey
https://osf.io/ht6ay/

参考:
米・国家デジタル管理連盟、報告書“Web Archiving in the United States: A 2016 Survey”を公開
Posted 2017年3月15日
http://current.ndl.go.jp/node/33662

E1639 – 米国のウェブアーカイブの現状と課題
カレントアウェアネス-E No.273 2014.12.24
http://current.ndl.go.jp/e1639