【イベント】朝河貫一没後70年記念シンポジウム「朝河貫一-人文学の形成とその遺産-」(7/21-22・東京)

2018年7月21日から22日にかけて、東京都新宿区の早稲田大学大隈講堂において、私立大学戦略的研究基盤形成支援事業「近代日本の人文学と東アジア文化圏-東アジアの人文学の危機と再生」主催の朝河貫一没後70年記念シンポジウム「朝河貫一-人文学の形成とその遺産-」が開催されます。

米・イェール大学で東アジア関係図書の購入責任者として日本研究の基礎を築き、日露戦争以降、第二次世界大戦に至る日本の軍国主義の台頭に対しては著作や書簡により様々な批判を行なった朝河貫一氏の目指した知の理想を検討し、それにより今後目指すべき人文学のあり方を展望するもので、冨田(松谷)有美子氏(清泉女子大学附属図書館司書)による「朝河貫一と日本図書館協会」や、中村治子氏(イェール大学東アジア図書館専門司書)による「朝河貫一と国際補助語協会」といった報告も行われます。

内容は以下の通りです。

7月21日
・開会の辞 李成市氏(早稲田大学理事)

・趣旨説明 甚野尚志氏(早稲田大学教授)

・第一部 歴史学者としての朝河貫一 司会:近藤成一氏(放送大学教授)

報告1. ダニエル・ボツマン氏(イェール大学教授)「朝河とアメリカの歴史学及び日本研究」

報告2. 甚野尚志氏「朝河貫一の1930年代以降の歴史研究」

報告3. 海老澤衷氏(早稲田大学教授)「『大化改新の研究』から115年」

報告4. 浅野豊美氏 (早稲田大学教授)「朝河貫一の法制史研究と象徴天皇制の起源」

討論 

・レセプション(要事前申し込み)

7月22日
・第二部 朝河貫一の東アジア研究 司会:海老澤衷氏

報告1. 増井由紀美氏(敬愛大学教授)「ウィリアムJ.タッカーの大学改革と朝河貫一の役割」

報告2. 冨田(松谷)有美子氏(清泉女子大学附属図書館司書)「朝河貫一と日本図書館協会」

報告3. 武藤秀太郎氏(新潟大学准教授)「朝河貫一と近代中国」

討論

・第三部 朝河貫一と国際平和の提唱  司会:山岡道男氏(早稲田大学教授)

報告1. 山内晴子氏(朝河貫一研究会理事)「朝河貫一の戦後構想「民主主義」とOpen Letter(回覧書簡)の役割」

報告2. 陶波氏(イェ―ル大学大学院生)「社会学と社会的福音-太平洋問題調査会(IPR)とプロテスタント宣教師ネットワークの進歩主義的関心」

報告3.  中村治子氏(イェール大学東アジア図書館専門司書)「朝河貫一と国際補助語協会」

討論

・閉会の辞 海老澤衷

参考:
CA1885 – イェール大学図書館の日本資料コレクションに関する最近の研究動向 / 松谷有美子
カレントアウェアネス No.330 2016年12月20日
http://current.ndl.go.jp/ca1885