国際図書館連盟(IFLA)、災害のリスクや影響を軽減するために図書館が果たす役割に関するブリーフィングペーパーを公開

2018年3月7日、国際図書館連盟(IFLA)が、災害のリスクや影響を軽減するために図書館が果たす役割に関するブリーフィングペーパー“Disaster Risk Response – Libraries and the Sendai Framework”を公開しました。

2015年3月に国連が策定した“The Sendai Framework for Disaster Risk Reduction (2015-2030)”は、前身の“Hyogo Framework for Action (2005-2015)”を承けて、災害のリスクや影響を軽減するために政府や国際組織などが取るべき原則や行動などを提示しています。このブリーフィングペーパーでは、

・このフレームワークは文化遺産の保護に焦点を当てており、この点で図書館は重要な役割を果たすこと
・図書館は健康情報へのアクセスや共有に大きな役割を果たしていること
・このフレームワークは住民やコミュニティ、国家などの「文化的回復力(cultural resilience)」にも言及していて、充電やインターネットへのアクセス、リラックスできる場所の提供など、医療や消防などに次ぐ二次的な救急サービスを図書館は提供できること

などが述べられています。

Disaster Risk Response – A brief on Libraries and the Sendai Framework(IFLA, 2018/3/7)
https://www.ifla.org/node/31033

Disaster Risk Response – Libraries and the Sendai Framework(PDF: 3ページ)
https://www.ifla.org/files/assets/hq/documents/cultural_heritage_brief_on_drr.pdf

関連:
Sendai Framework for Disaster Risk Reduction 2015-2030(UNISDR)
https://www.unisdr.org/we/inform/publications/43291

Hyogo Framework for Action (HFA)(UNISDR)
https://www.unisdr.org/we/coordinate/hfa

参考:
IFLA/PACアジア地域センター、IFLAの「災害リスク削減に向けた図書館関連活動及び紛争・危機・自然災害時の図書館関連活動に対するIFLAの関与の原則」の日本語訳を公開
Posted 2013年4月9日
http://current.ndl.go.jp/node/23289

国際図書館連盟(IFLA)、「グローバルヘルス」「災害時健康」に関するエビデンスについての研究グループを設置
Posted 2018年1月17日
http://current.ndl.go.jp/node/35327

IFLA理事会、危機・紛争・災害時における図書館関連活動への取組原則を承認
Posted 2012年5月25日
http://current.ndl.go.jp/node/20948

IFLA、紛争・戦争・自然災害時の図書館による活動に関するウェブサイト “Cultural Heritage”をスタート
Posted 2013年5月24日
http://current.ndl.go.jp/node/23568