文部科学省、第9期研究費部会(第4回)の配布資料を公開 日本のオープンアクセス誌掲載論文数は増加、うち多くは科研費が関わる

文部科学省が、2017年10月31日に開催された、科学技術・学術審議会学術分科会 第9期研究費部会(第4回)の配布資料を公開しています。

公開された資料のうち、科学技術・学術政策研究所の科学技術・学術基盤調査研究室による報告「科学研究費補助金事業データベース(KAKEN)からみる研究活動の状況」の中で、科学研究費補助金(科研費)が関わる論文の推移等が扱われています。同報告によれば、日本の論文の多くに科研費が関与しており、2011~2013年の3年平均で論文全体の50%以上、被引用数トップ10%論文の60%以上に科研費が関わっていたとのことです。ただし、科研費が関与している論文の伸び率は近年、減少しています。

また、近年ではオープンアクセス(OA)雑誌に発表される論文が日本においても急増しており、2013年には10,000本を超えていました。そのうち過半数に、科研費が関与していたとのことです。

第9期研究費部会(第4回)ではそのほかに自然科学研究機構の小泉周特任教授による、大学の研究力評価にh-indexの考えを導入する案に関する発表も行われており、資料が公開されています。

第9期研究費部会(第4回) 配付資料
http://www.mext.go.jp/b_menu/shingi/gijyutu/gijyutu4/041/shiryo/1398190.htm

科研費関与の論文数、伸び率が縮小、文部科学省調べ(大学ジャーナル、2017/11/20付け)
http://univ-journal.jp/16869/

文科省の科研費チーム、大学の研究力を「厚み」で評価する新指標−中間層の論文に着目(ニュースイッチ、2017/11/17付け)
https://newswitch.jp/p/11050

参考:
文部科学省、科研費改革について2つの報告書を公表
Posted 2017年1月23日
http://current.ndl.go.jp/node/33308