ORCID,Inc、研究者コミュニティーのORCIDに対する意識調査の報告書を公開

2017年11月13日、ORCID,Incが、研究者コミュニティーのORCIDに対する意識調査の報告書“ORCID 2017 Community Survey Report”を公開しました。

同調査は2015年調査に続くもので、質問項目を追加して、2017年5月31日から7月14日かけて実施されました。回答者は、主に、研究者情報のデータベース“ORCID Registry”から選ばれています。2015年と比べて中南米・中東・アジアからの回答が増え、北米からの回答が減少していると説明されています。

得られた主な知見として、

・54%の回答者が出版者・助成機関・所属組織からORCID iDを要求されたため登録したと回答
・2015年と比べ、全分野でORICDレコードにデータを追加したとの回答が増加しており、ORCID iD未使用との回答率は10.3%で、2015年調査の25.6%より減少している
・ORICDレコードの更新については、40%の回答者がCrossrefやDataCiteの自動更新を用いており、66%が自身のORICDレコードの少なくとも一部の項目を手動で入力していると回答している
・85.9%の回答者が、ORCID iDの利用が世界的な研究コミュニティにとって有益と回答(2015年調査では72.2%)
・83.1パーセントの回答者がORCIDは不可欠と回答(2015年調査では48.8%)。ORCIDに関する特質に関する質問への回答の上位5つは「オープン」「グローバル」「効率的」「連携が容易」「不可欠」で、2015年調査と類似しているが「効率的」「不可欠」が著しく増加している

などがあげられています。

あわせて、匿名化されたデータセットも公開されています。

Getting to Know You, Part 1: ORCID’s 2017 Community Survey(ORCID,Inc,2017/11/13)
https://orcid.org/blog/2017/11/13/getting-know-you-part-1-orcid%E2%80%99s-2017-community-survey

ORCID 2017 Community Survey Report(figshare)
https://doi.org/10.23640/07243.5513440.v1

ORCID Community Survey 2017 Responses (Anonymized)(figshare)
https://doi.org/10.23640/07243.5525476.v1

参考:
ORCID、研究者コミュニティーのORCIDに対する意識調査を実施中
Posted 2015年8月28日
http://current.ndl.go.jp/node/29287