欧州4カ国において、ゴールドOAで論文を発表する責任著者の割合が70%以上に Springer Natureが発表

2017年10月23日、Springer Nature社は同社の雑誌で論文を発表する責任著者(corresponding author)のうち、オープンアクセス(OA)での発表を選択する者の割合が70%を超えている国が4カ国存在する、と発表しました。具体的には以下の4カ国に所在する責任著者が該当するとのことです。

・英国:77%超
・スウェーデン:90%超
・オランダ:84%超
・オーストリア:73%超

上記の割合はOA雑誌、もしくはハイブリッドOAで論文を発表した、いわゆるゴールドOAの割合で、機関リポジトリ等のいわゆるグリーンOAの場合は含んでいません。

これらの4カ国では政府や機関によるOAの推進、助成機関による論文処理加工料(APC)の補助等の環境が整っていることが、ゴールドOA選択者の多さにつながっているものとSpringer Nature社の発表では述べられています。世界全体では、ゴールドOAでの論文発表の割合は27%にとどまるとのことです。

Springer Nature is delivering on open access and calls for continued partnership(Springer Nature、2017/10/23付け)
http://group.springernature.com/gb/group/media/press-releases/springer-nature-is-delivering-on-open-access-and-calls-for-conti/15152888

参考:
「ゴールド中心」のオープンアクセス実践(文献紹介)
Posted 2017年2月28日
http://current.ndl.go.jp/node/33563

ハイブリッドオープンアクセスの成長(文献紹介)
Posted 2017年10月3日
http://current.ndl.go.jp/node/34769

東京大学大学院数理科学研究科図書室、「オープンアクセスウィーク」にさきがけ、オープンアクセスポスターのコンペを実施中
Posted 2017年10月20日
http://current.ndl.go.jp/node/34866

2017年のオープンアクセスウィークのテーマは“Open in order to…”
Posted 2017年4月25日
http://current.ndl.go.jp/node/33893