Ithaka S+R、北米研究図書館協会(ARL)参加館の職員の多様性に関する調査の報告書を公開

2017年8月30日、米国のIthaka S+Rは、北米研究図書館協会(ARL)参加館の職員の多様性に関する調査の報告書“Inclusion, Diversity, and Equity: Members of the Association of Research Libraries Employee Demographics and Director Perspectives”を公開しました。

この調査は、ARLに参加している研究図書館を対象とした、職員の人口統計と各館の多様性に関する幹部への質問を通じて行われました。回答結果を元に、職員の多様性について人種や男女比を専門や役職ごとの比率などから考察しています。

調査結果では、研究図書館においてより上位の役職ほど、白人の職員が占める割合が高くなり、多様性が低くなることが判明しました。また、大半の部署では女性の方が多いものの、テクノロジー分野等に関しては男性の方が多いことを示しています。今回の調査は、今後の研究図書館の多様性の進展を図る基準とするために行われましたが、有色人種の職員の登用に不平等さが残っていることが明らかになったとしています。

Diversity within ARL Member Libraries(Ithaka S+R,2017/8/30)
http://www.sr.ithaka.org/blog/diversity-within-arl-member-libraries/

Inclusion, Diversity, and Equity: Members of the Association of Research Libraries Employee Demographics and Director Perspectives(Ithaka S+R,2017/8/30)
https://doi.org/10.18665/sr.304524

参考:
北米研究図書館協会(ARL)、“Research Library Issues”286号を刊行:多様性とその研究図書館における受容を特集
Posted 2015年4月28日
http://current.ndl.go.jp/node/28386

米国図書館協会、提携組織と共に公正性・多様性・包摂性に関する共同声明を発表
Posted 2017年8月9日
http://current.ndl.go.jp/node/34496

E938 – 図書館組織の気風と多様性を評価する“ClimateQUAL”
カレントアウェアネス-E No.152 2009.06.24
http://current.ndl.go.jp/e938