デジタル化された楽譜や雑誌記事などを、コンテンツの有料・無料の別なくシームレスに検索・利用できる“Open Music Library”

2016年10月12日、Library Journal誌のサイトで、現在開発中の“Open Music Library”(OML)が取り上げられています。

OMLは、米国議会図書館(LC)、英国図書館(BL)、フランス国立図書館(BnF)などによって提供された、オープンアクセスやパブリックドメインのコンテンツを検索・利用できるオンラインリソースです。開発元である、ストリーミングメディアなどの出版社Alexander Street社のサービスを契約している場合は、サービスによって提供される有料のコンテンツとOMLのコンテンツとをシームレスに検索・利用できます。

現在、20万点以上の楽譜、3万3,000件以上の記事のほか、100誌以上のジャーナルからのコンテンツが収録されています。上記のLC、BL、BnFのほか、スペイン国立図書館(Biblioteca Nacional de España)、デンマーク王立図書館、ポーランド国立図書館(Biblioteka Narodowa)などのコンテンツも収録されています。

関連するコンテンツを発見しやすくするため、OMLでは、WikidataのようにLinked Open Dataのノードを生成しており、バーチャル国際典拠ファイル(VIAF)とも連携しています。

OMLは現在開発中で、正式公開は2018年以降になるようです。今後は、ストリーミング形式の音楽・映像資料なども追加する予定とのことです。

Open Music Library Combines Free and Subscription Databases(LJ, 2016/10/12)
http://lj.libraryjournal.com/2016/10/industry-news/open-music-library-combines-free-and-subscription-databases

Open Music Library
http://openmusiclibrary.org/

参考:
米国議会図書館、第一次世界大戦関係のシートミュージック(楽譜)14,000点をデジタル化し、公開
Posted 2014年8月1日
http://current.ndl.go.jp/node/26705

英国図書館(BL)所蔵の16世紀楽譜資料がデジタル化公開
Posted 2011年9月30日
http://current.ndl.go.jp/node/19201

CA1844 – フランスにおける書籍デジタル化の動向 / 服部有希
カレントアウェアネス No.323 2015年3月20日
http://current.ndl.go.jp/ca1844

スペイン国立図書館、聖歌等の合唱譜検索用データベースを公開
Posted 2013年5月9日
http://current.ndl.go.jp/node/23472

バーチャル国際典拠ファイル(VIAF)とWikipediaの間に25万件の相互リンクが作成
Posted 2012年12月10日
http://current.ndl.go.jp/node/22482

ポーランド国立図書館、国産ソフトを用いた電子図書館サービスを開始
Posted 2006年11月1日
http://current.ndl.go.jp/node/4858