韓国国立中央図書館、マラケシュ条約発効に合わせ“Accessible Books Consortium”に参加

2016年9月30日のマラケシュ条約発効に合わせ、韓国国立中央図書館(NLK)は、世界知的所有権機構(WIPO)が運営する、プリントディスアビリティのある人たちがアクセス可能な資料の共有の促進を目指すコンソーシアム“Accessible Books Consortium”(ABC)に参加することを発表しています。

NLKはWIPOと、同コンソーシアムの“ABC Book Service”のために、障害者用資料の目録や原文のデジタルファイルを提供する方法について協議しており、2017年の初めには、韓国語のインターフェイスを提供する予定となっています。

ABCへの参加により、韓国国内の視覚障害者は、16か国19機関が作成した55言語31万5千点の資料を自宅で利用できるほか、ABCに参加している国に住む韓国人の視覚障害者も、韓国の国立障害者図書館が製作した資料2万2千点を利用できるようになります。

내 집 안방에서 해리포터(영어) 녹음자료 즐기고, 시각장애인 해외 교포는 한국어 대체자료 보고(NLK,2016/9/29)
http://www.nl.go.kr/nl/commu/libnews/article_view.jsp?board_no=8767&notice_type_code=3&cate_no=0

参考:
CA1831 – マラケシュ条約―視覚障害者等への情報アクセスの保障に向けたWIPOの取り組み / 野村美佐子
カレントアウェアネス No.321 2014年9月20日
http://current.ndl.go.jp/ca1831

プリントディスアビリティのある人たちがアクセス可能な本の増加をめざし、世界知的所有権機関(WIPO)等が“Accessible Books Consortium”を立ち上げ
Posted 2014年7月3日
http://current.ndl.go.jp/node/26495

マラケシュ条約、2016年9月30日に発効:批准国が20か国に到達
Posted 2016年7月1日
http://current.ndl.go.jp/node/31944