研究者個人による”独立系”オープンアクセス雑誌の継続調査(文献紹介)

2016年5月10日、オープンアクセス(OA)雑誌PeerJで”A longitudinal study of independent scholar-published open access journals”と題した論文が公表されました、著者はフィンランド・Hanken School of EconomicsのBo-Christer Björk氏らです。

この論文ではオープンアクセス(OA)運動のごく初期に多く立ち上げられていた、既存の学術出版に満足しない研究者が個人で立ち上げていたOA雑誌に着目し、それらを「独立系」(”indie”)OA雑誌と定義しています。そのうえで、2002年より前に創刊した独立系OA雑誌250誌について、2014年までの出版状況を継続調査しています。

調査の結果、独立系OA雑誌の51%は2014年に至るまで刊行を継続しており、継続中の雑誌については年間掲載論文数の平均が11本から18本に増加していました。また、継続中の雑誌でAPC(論文処理加工料)を取り始めていた雑誌は8%に過ぎなかったとのことです。さらに継続中の雑誌5誌についての詳細な事例分析も行われています。

Björk B, Shen C, Laakso M. (2016) A longitudinal study of independent scholar-published open access journals. PeerJ 4:e1990
https://doi.org/10.7717/peerj.1990

参考:
E1297 - 分野別リポジトリの持続可能性について実例をもとに考える カレントアウェアネス-E No.216 2012.06.14
http://current.ndl.go.jp/e1297

オープンアクセス出版社の持続可能性に関する課題とは?
Posted 2007年11月6日
http://current.ndl.go.jp/node/6800