全米科学財団(NSF)、研究の成果のパブリックアクセスを拡大するためCHORUSと連携

2015年11月30日、政府機関の継続的な取り組みの一環として、その資金による研究の成果のパブリックアクセスを拡大するため、全米科学財団(National Science Foundation:NSF)と出版社・学協会が公的助成研究成果のパブリックアクセス拡大に向けて組織した官民イニシアティブであるCHORUSが連携すると発表されています。

新しい提携は2015年3月18日に公開されたNSFのパブリックアクセスプランに基づいており、NSFのパブリックアクセスプランは、知識のフロンティアを進め、国の将来の繁栄を確保するために役立つ基本的な研究成果の普及を加速することを意図しているとのことです。

NSFは、オープンスタンダードな分散ネットワークを構築するため、また、記事の索引化を可能にするインフラを設立するために、CHORUSのサービスを採用し、そのことで、研究論文の公的な閲覧を前進させ、NSFが資金を拠出した研究の報告の学術的論文へのアクセスの長期保存が可能になるとのことです。

この新しい協定を通じ、CHORUSのサ―ビスはNSFの既存の米国エネルギー省(DOE)科学技術情報局との連携も支援しており、分散型リポジトリと、可能な場合出版社のサイトの利用可能な最善のバージョンへのリンクサービスも提供するとのことです。

DOEに対してと同様に、NSFのシステムは総合運用可能なCHORUSのフレームワークと適合し、CrossRefの“Open Funder Registry”に従って、補助金受領者のための論文提出ワークフローを提供し、NSFが出資した研究の報告についての全ての記事へのパブリックアクセスを促進するとのことです。CHORUSは、読者が、DOEがホスティングするNSFのパブリックアクセスリポジトリで調査できるようにするとのことです。

CHORUS Signs Agreement With NSF to Advance Public Access to Research(CHORUS,2015/11/30)
http://www.chorusaccess.org/chorus-signs-agreement-with-nsf-to-advance-public-access-to-research/

参考:
CHORUSと米国地質調査所(USGS)がパブリックアクセスを拡大するため連携
Posted 2015年11月17日
http://current.ndl.go.jp/node/29985

米国・スミソニアン協会、研究に関するパブリックアクセスプランを10月から適用 研究成果は協会ウェブサイトかCHORUSを介して公開へ
Posted 2015年8月19日
http://current.ndl.go.jp/node/29202

米国物理学会、パブリックアクセス対象論文についてCHORUSを介して公開開始
Posted 2015年8月11日
http://current.ndl.go.jp/node/29143

米国科学財団(NSF)、助成による研究成果のパブリックアクセスの方針を公開
Posted 2015年3月19日
http://current.ndl.go.jp/node/28188