英国物理学会出版局と英国研究情報ネットワーク、物理学者の情報活動に関する調査報告書“Information practices in the physical sciences”を公表

2015年10月1日、英国物理学会出版局(IOP Publishing)と英国研究情報ネットワーク(RIN)が共同で、調査報告書“Information practices in the physical sciences”を公表しました。

物理学者が研究情報を如何に発見・利用・共有・普及させているか、また、情報活動(information practice)が新しいデジタル技術により如何に変化しているのかを調査した報告書とのことです。

報告書によると、71%の回答者が、過去5年間に自身の学部以外の研究者と公式に連携したこと、また、16%が非公式に連携したことが判明したとのことです。

また、この報告書は、研究論文の個人的なコレクションを構築するための物理学者で広まっている好みを割り出しており、87%の回答者が読んだ論文を電子的に保存していると回答しているとのことです(29%は紙媒体で保存)。

普及に関しては、物理学分野における査読誌は、依然として正式な研究成果の共有のための標準的な媒体であり、79%の回答者は、主に研究成果・データ・コードを伝統的な雑誌での発表を通じて普及しているとのことです。

41%の回答者が電子メールでの個人同士の交換、30%が個人や組織のウェブサイトからの入手を共有方法として選んでいるが、これらは雑誌で発表された正式な研究成果を周知する手段であるようだとのことです。

RINは、今後10年間の優先順位についても尋ねており、資金調達のプレッシャー、連携、リサーチインパクトが大きなテーマとして表れているとのことで、データのオープンアクセスや公共への関与はそれほど関心がないとのことです。

Collaborative behaviours, traditional practices (IOP Publishing,2015/10/1)
http://ioppublishing.org/newsDetails/2015/RIN-report

Information practices in the physical sciences
http://ioppublishing.org/img/news/RIN-info-practices-report.pdf