英国図書館(BL)、タリバン関係資料アーカイブの受け入れを拒否 テロリズム法への抵触を懸念

英国図書館(BL)がタリバン関係資料アーカイブの受け入れ・提供を拒否したことが報じられています。

このアーカイブは2012年に研究者らのグループによって構築が開始されたもので、アフガニスタンのタリバンに関係する資料をデジタル化し、英語訳を付したものです。アーカイブの中にはタリバンの発行する新聞や地図、ラジオ放送等が含まれます。

グループのAdvisory BoardにはBLの図書館員も参加しており、デジタル化した資料のマスターコピーをBLがホスティング・提供することが期待されていました。しかし英国のテロリズム法に抵触する懸念があるため、BLはホスティング等を断ることに決定したとのことです。

英国のテロリズム法では「テロ行為に従事するもしくは準備する者が利用しうる資料を収集すること」と「テロリストによる出版物を流布すること」を禁じています。

British Library declines Taliban archive over terror law fears(BBC News、2015/8/28付け)
http://www.bbc.com/news/uk-34088661

British Library rejects Taliban trove fearing terror laws(Agence France Presse、2015/8/28付け)
http://www.afp.com/en/news/british-library-rejects-taliban-trove-fearing-terror-laws

参考:
英国の図書館、捜査対象になることを確認
Posted 2005年10月31日
http://current.ndl.go.jp/node/3102