米国コロラド州とワイオミング州における大学図書館等のコンソーシアム“the Alliance”のリポジトリの構築・運用について(記事紹介)

2015年8月に開催される予定の第81回世界図書館情報会議(WLIC)・国際図書館連盟(IFLA)年次大会の資料として、IFLAのウェブサイトに、 Maggie Farrell氏による“Development of a Cross Institutional Digital Repository”と題した記事が公開されています。

Maggie氏は、2015年7月までワイオミング大学図書館の館長を務めており、同館を含め、コロラド州とワイオミング州に立地する大学図書館等によるコンソーシアム“the Alliance”(旧:“the Colorado Alliance of Research Libraries”)の構成機関が共同出資でスタッフを雇用するなど、互いに協力し、新しいコレクションの収集や既存のデジタルコレクションへのアクセスの改善などに成功したといい、(1)共同体制の形成、(2)リポジトリを開発するためのソフトウェアの選択、といったプロセスと、(3)社会工学が共同のためにはいかに重要かということについて述べられているようです。

●共用リポジトリを構築する事で得られる利点
●共用リポジトリの構築にあたっての検討事項
●“The Alliance”の事例における知見
●共用リポジトリが成功を収めるための提案

などの章からなり、付録として、米国における共用の機関リポジトリの成功例リストがあり、WRLC(Washington Research Library Consortium)や、オハイオリンク、ニューヨーク市とウエストチェスター郡における図書館等からなる非営利組織“Metropolitan New York Library Council ”(METRO)などが掲げられています。

Colorado Alliance of Research Libraries
https://www.coalliance.org

参考:
2015年の世界図書館情報会議(WLIC)・国際図書館連盟(IFLA)年次大会は南アフリカのケープタウンで開催
Posted 2013年8月23日
http://current.ndl.go.jp/node/24224

CA1819 – 北米における冊子体資料の共同管理の動向 / 村西明日香
カレントアウェアネス No.319 2014年3月20日
http://current.ndl.go.jp/ca1819

CA1720 – 動向レビュー:電子リソースの普及と研究活動への影響 / 佐藤 翔
カレントアウェアネス No.304 2010年6月20日
http://current.ndl.go.jp/ca1720

CA1165 – コンソーシアム方式による電子情報へのアクセスの確保 / 永村恭代
カレントアウェアネス No.220 1997年12月20日
http://current.ndl.go.jp/ca1165