大学図書館の資料と博士論文の引用文献はどの程度一致しているか?カリフォルニア大学バークレー校の調査

カリフォルニア大学バークレー校の図書館員が、博士論文で引用された文献の所蔵率などを調査した結果をまとめた論文を『Evidence Based Library and Information Practice』誌に掲載しました。同大学の教育、心理、社会福祉の3分野の博士論文からランダムに選んだ論文107件から3,372件の引用文献について調査を行っています。

以下のような結果が示されています。
・同大学で所蔵(owned or licenced)しているジャーナルは、教育、社会福祉で97%、心理で99%。
・同大学で所蔵している書籍は、教育86%、心理87%、社会福祉72%。
・ジャーナルをもっとも引用しているのは心理(84%)、書籍をもっとも引用しているのは教育、政府資料などの無料のウェブ資料をもっとも引用しているのは社会福祉(8%)
・引用された文献の古さの中央値は、予想よりも古く、教育で11年、心理で9年、社会福祉で10年。

なお、今後他の分野(ビジネス、経済、政治、歴史)についても実施していく意向のようです。

Assessing the Fitness of an Academic Library for Doctoral Research(EBLIP, Vol.9, No 2 2014)
http://ejournals.library.ualberta.ca/index.php/EBLIP/article/view/21601/16556