米国連邦政府のボーンデジタルの政府情報の保存とアクセスについてのレポートが公開

米国連邦政府のボーンデジタルの政府情報の保存とアクセスについてのレポート“Born-Digital U.S. Federal Government Information: Preservation And Access”が2014年3月17日付で公開されていました。カリフォルニア大学サンディエゴ校のJames A. Jacobs氏によるもので、北米の研究図書館センター(CRL)が2014年4月24日および25日に開催を予定しているフォーラム“Global Resources Collections Forum”の予稿として公開されたものです。2014年のフォーラムは政府情報と図書館をテーマとしており、“Leviathan: Libraries and Government Information in the Age of Big Data”と題して開催が予定されているとのことです。

レポートでは、連邦寄託図書館制度(FDLP)が紙媒体の資料の保存においては一定の役割を果たしてきましたが、資料が電子媒体に移るにつれ、課題が発生しているとのことです。下記の点が指摘されているとのことです。
・何が作成され、何が保存されているのかを適切に把握するための手段がない。
・現在把握できる限りにおいても、作成されているボーンデジタルの政府情報は、保存されているものをはるかに上回っている。
・ボーンデジタルの政府情報を確認し、保存するための統一された方法を持ち合わせていない。

Born-Digital U.S. Federal Government Information: Preservation And Access(CRL, 2014/3/17付)
http://www.crl.edu/sites/default/files/attachments/pages/Leviathan%20Jacobs%20Report%20CRL%20%C6%92%20%283%29.pdf

Global Resources Collections Forum 2014
Leviathan: Libraries and Government Information in the Age of Big Data
http://www.crl.edu/node/10226

参考:
連邦寄託図書館制度の“FDLP Forecast Study”、保存についてのワーキングペーパーを公表(米国)
Posted 2013年11月29日
http://current.ndl.go.jp/node/24970

米国議会調査局、連邦政府刊行物寄託図書館制度に関するレポートを公表(記事紹介)
Posted 2012年5月8日
http://current.ndl.go.jp/node/20797

図書館研究シリーズNo.40 米国の図書館事情2007-2006年度
第1章 米国の図書館の概況 » 3. 連邦機関・連邦図書館の概況3.6 米国における政府情報アクセスに関する動向 ~連邦政府刊行物寄託図書館制度を中心に~
http://current.ndl.go.jp/node/14381