英国、HEFCEはじめ高等教育助成関係4機関が新OA方針を発表 研究成果のリポジトリ登録を義務化へ

2014年3月28日、イングランドの高等教育助成会議(HEFCE)、スコットランドの助成会議(SFC)、ウェールズの高等教育助成会議(HFECW)、北アイルランドの雇用・学習省(Department for Employment and Learning)の連名で、新たなオープンアクセス(OA)方針が発表されました。

この新たな方針は現在英国で行われている研究評価フレームワーク、REF2014の終了後、REF対象機関の著者が投稿した研究成果を対象とするものです。具体的には2016年4月1日以降に受理された査読制のある雑誌論文・会議録論文が対象となります。論文が受理された時点で、著者最終稿を機関リポジトリまたは分野リポジトリに登録することが義務付けられます。また、エンバーゴ期間が設定されている場合には論文本文へのアクセスを可能とするのはエンバーゴ終了後でよいとされていますが、メタデータはすぐに公開し、発見できるようにしなければならないとのことです。

2014年3月31日付けのNature誌オンライン版記事ではこの方針について、Finch Report以来OA雑誌に寄っていた英国のOA政策をリポジトリとセルフアーカイブに引き戻すものとして紹介しています。

New policy for open access in the post-2014 Research Excellence Framework(HEFCE、2014/3/28付け)
http://www.hefce.ac.uk/news/newsarchive/2014/news86805.html

Policy for open access in the post-2014 Research Excellence Framework
http://www.hefce.ac.uk/media/hefce/content/pubs/2014/201407/HEFCE2014_07.pdf

UK open-access movement sways towards low-cost repositories(Nature、2014/3/31付け)
http://www.nature.com/news/uk-open-access-movement-sways-towards-low-cost-repositories-1.14953

参考:
E1495 – ゴールドOAに偏重した英国のOA方針に対する批判と提言 カレントアウェアネス-E No.247 2013.10.24
http://current.ndl.go.jp/e1495