京都府立総合資料館、国宝「東寺百合文書」の画像をインターネット公開

2014年3月3日、京都府立総合資料館が、国宝「東寺百合文書」のデジタル画像を掲載するウェブサイト“東寺百合文書WEB”を公開しました。

東寺百合文書は、もとは、教王護国寺(東寺)に伝えられた文書群で、奈良時代から江戸時代初期までのおよそ1000年間にわたる約2万5千通の文書からなるとのことです。内容は、寺院組織の運営に関連して作成されたもので、寺院運営に関する会議議事録、諸仏事、所領を巡る裁判、所領の経営等に関する書類など多岐にわたり、日本中世史研究上、最も優れた文書史料群の一つとのことです。1967年に京都府が文化財保護を目的に購入し、1997年6月に国宝に指定されているとのことです。

3月3日時点の公開数は約4万4千画像で、2014年4月下旬までに全画像(約8万画像)を公開する予定とのことです。

文書の書かれた背景や出来事をコラム形式で解説した読み物ページである「百合百話」、小学校高学年以上を対象とした解説ページである「Kid’s ひゃくごう」などの解説ページも公開されています。

また、公開画像等は「クリエイティブ・コモンズ 表示 2.1 日本 ライセンス」(CC-BY)で提供しているとのことです。

国宝「東寺百合文書」のインターネット公開について (京都府総合資料館, 2014/2/28付)
http://www.pref.kyoto.jp/shiryokan/documents/toji_web_koho20140228.pdf

東寺百合文書WEB(京都府総合資料館)
http://hyakugo.kyoto.jp/

クリエイティブ・コモンズ 表示 2.1 日本 ライセンス(CC-BY)
http://creativecommons.org/licenses/by/2.1/jp/

参考:
E1461 – 京都府立総合資料館トークセッション「新資料館に期待する」 カレントアウェアネス-E No.242 2013.08.08
http://current.ndl.go.jp/e1461

京都府立総合資料館所蔵の近代黎明期の京都の写真資料、Google歴史アーカイブで公開
Posted 2013年10月10日
http://current.ndl.go.jp/node/24571

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Posted 2013年5月22日
http://current.ndl.go.jp/node/23546

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Posted 2012年7月31日
http://current.ndl.go.jp/node/21503

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Posted 2011年6月29日
http://current.ndl.go.jp/node/18541