調査研究「地域活性化志向の公共図書館における経営」の実施について

国立国会図書館では、2002年度から毎年度、図書館・図書館情報学に関する調査研究を実施しています。2013年度については、「地域活性化志向の公共図書館における経営」を研究テーマとして、現在調査研究を進めています。実施にあたっては、株式会社浜銀総合研究所に委託し、同社の研究員、および同社の編成する調査研究チームの図書館情報学研究者が調査研究にあたっています。

本年度の調査研究は、地域活性化を志向して新しいサービスに取り組んでいる公共図書館を複数館取り上げ、これらの図書館の方に調査にご協力いただきながら、サービスの形成プロセスに着目してそのサービスの成立条件の分析等を行い、考察を行うものです。これらの分析等が、自治体及び図書館が、新しい取組みを産み出し、また成長させていこうとする際に、役に立つものとなるのではないかと考えています。

結果については、報告書として取りまとめ、当館のホームページ(カレントアウェアネス・ポータル)で公表するとともに、報告会を開催する予定となっています。報告会は、現時点で、2014年2月ないし3月に、東京本館で開催することを想定しています。詳細が決まり次第、カレントアウェアネス・ポータルや図書館協力ニュース等を通じてご案内いたしますので、是非ご参加ください。

調査体制及び協力館は下記のとおりです。

■調査研究チーム
 株式会社 浜銀総合研究所 
  加藤学 (浜銀総合研究所地域戦略研究部 主任研究員)
  樽田俊祐 (浜銀総合研究所地域戦略研究部 研究員)

 調査研究チーム
  池谷のぞみ(慶應義塾大学文学部教授)
  小泉公乃(ピッツバーグ大学情報学研究科客員研究員)
  須賀千絵(慶應義塾大学文学部非常勤講師)
  田村俊作(慶應義塾大学文学部教授)
  松本直樹(大妻女子大学社会情報学部准教授)
                     (五十音順)

■協力館および今回着目する新しい事業
 紫波町図書館(岩手県)    …農業支援及びその関連事業
 東松島市図書館(宮城県)   …震災記録収集及びその関連事業 
 田原市図書館(愛知県)    …元気はいたつ便及びその関連事業
 東近江市立八日市図書館(滋賀県)…リトルプレス発刊及びその関連事業

 このほか、米国のピッツバーグ・カーネギー図書館(Carnegie Library of Pittsburgh)を参考とするなど、国内外の先行研究や類似事例についての調査も実施しています。