145年にわたってカナダの歴史を刻んできた“The Canada Year Book”が終刊、オンラインでの継続は予定されず

1867年に創刊された“The Canada Year Book”が2012年で終刊することになりました。この年鑑は、カナダ統計局(Statistics Canada)によって毎年刊行されてきた、カナダの人口、社会、政治、経済に関する様々な統計データをまとめたものです。

The Globe and Mail紙の報道によると、終刊の主な理由は需要の減少(2012年版の発行部数は15年前より12,000点少ない3,000点)で、今後は、何らかのかたちで統計データの提供を行う予定であるものの、オンライン版による継続はなされないということです。

また、同紙記事では、カルガリー公共図書館でレファレンスライブラリアンを務めるJerry Fawcett氏が「この年鑑の利用はまだ多く、カナダの歴史を知るために使われている。特にコンピューターより印刷されたものを好む人たちに。」と話しています。彼は、統計データ表の公開は年鑑という形式より最新の情報を与えてくれるかもしれないが、それによって文脈が見えなくなってしまうのではないかと懸念を示してします。

なお、The Canada Year Bookは、1967年版まではデジタル化されて公開されています。

Canada Year Book, 2012(Statistics Canada 2012/11/13付け情報)
http://www.statcan.gc.ca/daily-quotidien/121113/dq121113b-eng.htm

The Canada Year Book is history(The Globe and Mail 2012/11/13付け記事)
http://www.theglobeandmail.com/news/national/this-year-canada-year-book-will-close-forever/article5246841/

Canada Year Book
http://www.statcan.gc.ca/pub/11-402-x/index-eng.htm

Canada Year Book Historical Collection
http://www66.statcan.gc.ca/acyb_000-eng.htm