文部科学省、2011年度社会教育調査の中間報告を公表

文部科学省が2012年10月31日付けで2011年度社会教育調査の中間報告を公表しました。博物館、図書館、公民館などの社会教育施設の状況を調査することを目的に、3年ごとに行われているものです。確定値は2013年3月に公表される予定です。

2011年10月1日現在、または2010年度の状況について調査されており、図書館については、「図書館法第2条に規定する図書館」および「図書館法第29条に規定する図書館同種施設のうち地方公共団体が設置したもの」が対象となっています。調査の結果として次のことが挙げられています。

・図書館数は3,274館と増加しており、過去最高であった(前回3,165館)
・図書館の職員数は36,246人と増加しており、過去最高であった(前回32,557人)
・図書館の職員数に占める専任職員の割合は34.4%と減少している(前回43.8%)
・司書数は16,903人と増加しているが、そのうち専任職員の割合は35.5%と減少している(前回14,596人、46.1%)
・図書館の国民1人当たりの利用回数は1.5回と増加傾向が続いている(前回1.4回)
・図書館の国民1人当たりへの貸出冊数は5.4冊、児童1人当たりへの貸出冊数は26.0冊とともに増加している(前回4.9冊、18.8冊)
・公立図書館3,249館のうち指定管理者制度を導入しているのは347館と増加している(前回203館)

なお、今回の調査では、東日本大震災の影響により、岩手県、宮城県、福島県内の施設については、施設数や職員数などは調査対象になっていますが、博物館の入場者数や図書館の貸出数などの活動状況は調査対象外とされています。

また、「児童1人当たりへの貸出冊数」については、図書館のシステム化の影響により児童が借りた貸出冊数が把握できない図書館があるため、「児童用図書の貸出冊数」を調査したとされています。

社会教育調査-平成23年度結果(中間報告)の概要(文部科学省)
http://www.mext.go.jp/b_menu/toukei/chousa02/shakai/kekka/k_detail/1326752.htm

小学生貸し出し、最多の26冊=10年度の図書館利用-文科省調査(時事ドットコム 2012/10/31付け記事)
http://www.jiji.com/jc/c?g=soc_30&k=2012103100755

参考:
文部科学省、平成20年度社会教育調査中間報告を公表
http://current.ndl.go.jp/node/15249

平成20年度社会教育調査における公共図書館関連のデータ
http://current.ndl.go.jp/node/16130

公共図書館の利用、過去最高に(日本)
http://current.ndl.go.jp/node/4354