OPACやディスカバリサービスにおけるタグ付け機能の活用の実態は?(資料紹介)

米国ワーグナー・カレッジ図書館のYan Yi Lee氏とライダー大学図書館のSharon Q. Yang氏による“Folksonomies as Subject Access – a Survey of Implementing Tagging in Library Online Catalogs and Discovery Layers”という資料が公開されています。これは、2012年8月17日~18日にエストニアで開催された“Beyond Libraries – Subject Metadata in the Digital Environment and Semantic Web”(第78回IFLA年次大会のポストカンファレンス)での発表資料です。

その内容は、図書館のOPACやディスカバリサービスにおけるタギング(フォークソノミー)機能の現状をさぐったもので、ウェブサイト“Library Technology Guide”で公開されているダイレクトリをもとに、307の図書館(公共218、大学62、学校27)を対象とした調査を行ったというものです。アブストラクトによると以下の内容が分かったそうです。

・旧来型のOPACにはタギング機能はない。
・約47%のディスカバリサービスがタギング機能を有している。
・タギング機能を有している図書館のうち約49%がそれを有効にしている。
・タギング機能を有効にしている図書館のうち、利用者が追加したタグをアクセスポイントとして使用しているのは約40%のみであった。
・大学図書館の利用者は公共図書館の利用者よりもタグ付けに積極的ではなかった。

Folksonomies as Subject Access – a Survey of Implementing Tagging in Library Online Catalogs and Discovery Layers(Word形式:12ページ)
http://www.nlib.ee/html/yritus/ifla_jarel/papers/4-1_Yan.docx

Beyond libraries – subject metadata in the digital environment and semantic web(PDF形式:2ページ)
http://www.nlib.ee/html/yritus/ifla_jarel/IFLA%20Satellite%20Post_Programme_print.pdf

参考:
E1319 – 続・北米260大学のOPACの「次世代度」をチェック<文献紹介>
http://current.ndl.go.jp/e1319

E1209 – 北米260大学のOPACの「次世代度」をチェック<文献紹介>
http://current.ndl.go.jp/e1209