国際STM出版社協会が欧州委員会の発表したオープンアクセス方針を批判する見解を示す

2012年7月18日、国際STM出版社協会が、欧州委員会(EC)によって7月17日に発表されたオープンアクセス(OA)方針等に対する見解を発表しました。その中でSTMは、グリーンOA(セルフアーカイブ)よりもゴールドOA(OA誌)を選んだ「Finchレポート」にECが従わなかったことに対して失望したとしています。続いて、STM会長のMichael Mabe氏が、「PEERプロジェクトがグリーンOAはいかに非現実的で時間と労働力を必要とするかを示し、また多くの分野ではエンバーゴ期間が短いという問題が指摘されているにも関わらず、欧州委員会は、単一の方法を全てに適用するというのが無理であると理解せず、全ての理工分野に対して6か月という短いエンバーゴを設定した」等と批判しています。

STM RESPONDS TO EC COMMUNICATIONS ON SCIENTIFIC INFORMATION AND THE
EUROPEAN RESEARCH AREA(PDF:2ページ)
http://www.stm-assoc.org/2012_07_18_STM_Press_Release_on_EC_Communications_and_Recommendations_on_Scientific_Information.pdf

参考:
英国政府が「Finchレポート」に対する公式見解を、英国研究会議と欧州委員会がオープンアクセス方針を発表
http://current.ndl.go.jp/node/21385

研究成果へのアクセス拡大に向けて必要な活動は何か? 英国研究情報ネットワーク(RIN)がレポートを公表
http://current.ndl.go.jp/node/21156

欧州PEERプロジェクトが最終報告書および終了会議の資料を公表
http://current.ndl.go.jp/node/21141