コロンビア大学図書館とコーネル大学図書館による、電子ジャーナル保存についての調査

Library Journal誌のウェブサイトdigitalshiftで、米国のコロンビア大学図書館とコーネル大学図書館が2010-2011年に実施した、電子ジャーナルの保存状況に関する調査報告についての記事が掲載されています。調査では、2大学の電子ジャーナルコレクションについて、電子資料保存の取組みであるLOCKSSやPorticoでの保存状況等が調査された結果、そこで保存されていない電子ジャーナルも多くあり、それらの保存が課題であるということが示されている模様です。コロンビア大学の担当者は、「PorticoやLOCKSSは主要ジャーナルの大部分のコンテンツを保存するという点で成功しているが、それらは図書館で収集している電子ジャーナル全体の一部に過ぎず、残りの部分の保存はより困難で複雑である」とコメントしています。

Potential Crisis May Be Brewing in Preservation of E-Journals(digitalshift 2012/2/23付けの記事)
http://www.thedigitalshift.com/2012/02/preservation/potential-crisis-may-be-brewing-in-preservation-of-e-journals/

Preservation Status of e-Resources: A Potential Crisis in Electronic Journal Preservation(2011/12のCNIフォーラムでのプレゼンテーション資料)
http://www.cni.org/topics/digital-preservation/preservation-status-of-eresources/

Final Report of the 2CUL LOCKSS Assessment(コーネル大学図書館とコロンビア大学図書館による調査の最終報告 2011/10公開)
http://2cul.org/sites/default/files/2CULLOCKSSFinalReport.pdf

参考:
E1203 – 電子ジャーナルアーカイビングのコストと事例研究(英国)
http://current.ndl.go.jp/e1203

CA1597 – 動向レビュー:電子ジャーナルのアーカイビング−海外の代表的事例から購読契約に与える影響まで− / 後藤敏行
http://current.ndl.go.jp/ca1597

コロンビア大学図書館とコーネル大学図書館が資料収集などで提携
http://current.ndl.go.jp/node/14910