17~19世紀の女性たちが刺繍した「サンプラー」のデジタルアーカイブ(米国)

米国のデラウェア大学はオレゴン大学と協同して、17~19世紀の米国の女性たちが刺繍してきた「サンプラー」(Sampler;刺繍見本)のデジタルアーカイブを作成する“Sampler Archive Project”をスタートしたそうです。全米人文科学基金(NEH)から30万ドルの助成を受けています。同プロジェクトでは、2011年夏、ヴィンタートゥール美術館の125枚のサンプラーに着手し、その後、米国愛国婦人会(Daughters of the American Revolution)などが所持するコレクションを作業していくとしています。

サンプラーは、数字、アルファベット、動植物などの図柄を布に刺繍したもののことで、その語源はラテン語の“exemplum”(例、お手本)だそうです。現存する世界最古のサンプラーは1598年の英国でJane Bostockeさんによって縫われたものだそうです。記事によれば、米国では女性の教育機会が増加するようになった1830年代から廃れ始め、現在では10,000枚くらいのサンプラーが存在すると見積もられているとのことです。

UD leads national project to create digital archive of Early American samplers (UDaily 2011/7/5付けニュース)
http://www.udel.edu/udaily/2012/jul/early-american-samplers-070511.html

現存する世界最古のサンプラー(Victoria & Albert Museum)
http://collections.vam.ac.uk/item/O46183/sampler/

Sampler (needlework) (Wikipedia)
http://en.wikipedia.org/wiki/Sampler_%28needlework%29