英国の作家、図書館の予算削減に反対のコメントを表明(記事紹介)

英国のGuardian紙に、図書館の予算削減に反対する作家3名のコメントなどを紹介する記事が掲載されています。英国では、予算減により職員削減やボランティアによる代替の動きが起こっているとのことで、2010年3月までの1年間で、有給の図書館職員が3.4%減少して25,000人未満となった一方、ボランティアは7.7%増えて17,111人になったという統計や、今後4年間で6,000人の職が失われかねないとの予測が紹介されています。『ライラの冒険』等の作品のあるフィリップ・プルマン(Philip Pullman)氏は「図書館員は単なる貸出事務員ではなく、その仕事は誰にでもできて対価を払わなくてよいというものではない」などと、『ラビリンス』等の作品のあるケイト・モス(Kate Mosse)氏は「どうして政府は一方では大人の読書能力不足を問題としながら、リテラシー支援の最前線(である図書館)をカットしようとするのか分からない」などと、ウィル・セルフ(Will Self)氏は「図書館は普遍的な利益のある文化資源であり、あらっぽい費用便益分析計算の対象にするべきでない」などと、それぞれコメントしています。

Library cuts and job losses condemned by leading authors(2010/11/22付けGuardian紙の記事)
http://www.guardian.co.uk/books/2010/nov/22/library-cuts-leading-authors-condemn

参考:
英国ロンドンの公共図書館130館が閉館の危機に
http://current.ndl.go.jp/node/17101