公共図書館のOPACユーザの検索失敗例を分析した論考(文献)

LIBRES Library and Information Science Research Electronic JournalのVol.20, Iss.1(March 2010)に、オーストラリアのスウィンバーン工科大学のVivienne Waller博士による、公共図書館のOPACについての論考が掲載されています。ヴィクトリア州立図書館のOPACの4年分のログを分析したもので、結論部分では、次のようなことが書かれています。
・公共図書館のユーザはOPACを使いにくいと感じている。
・大学図書館のユーザに比べて、公共図書館のユーザは検索方法が単純な傾向がある。
・図書館(の建物)の外から利用している人の方が、図書館内の利用者よりも失敗しやすい。
・(検索エンジンの普及にもかかわらず)OPACの利用は増えているが、それとともに、検索をあきらめてしまう率(abandonment rate)も上昇している。
・ユーザを支援するための改善案として、オンラインチャットのような生のヘルプの機能を加えることや、入力された語に対するサジェスト機能(「もしかして」)をつけたりすることなどがある。

Accessing the collection of a large public library: an analysis of OPAC use
http://libres.curtin.edu.au/libres20n1/Waller_Ref.pdf

Accessing the Collection of a Large Public Library: An Analysis of OPAC Use(2010/4/29付けResourceshelfの記事)
http://www.resourceshelf.com/2010/04/29/accessing-the-collection-of-a-large-public-library-an-analysis-of-opac-use/