プライバシー

E2438 - 英国の「オンライン・メディアリテラシー戦略」の概要と課題

●はじめに

  英国はオンラインの偽情報に対してさまざまな取り組みを行ってきた。2018年には超党派議員団と英国ナショナル・リテラシー・トラストが運営する「フェイクニュースと学校における批判的リテラシー教育委員会」が『フェイクニュースと批判的リテラシー最終報告書』を発表している。2019年4月にはデジタル・文化・メディア・スポーツ省(DCMS)が内務省と共同で「オンラインの害に関するホワイトペーパー(Online Harms White Paper)」を発表した。同年6月にはBBCが世界の主要な出版社やテクノロジー企業とともに「信頼されるニュースサミット(Trusted News Summit)」を開催し,偽情報への取り組みを支援する計画を発表した。2020年5月には英国図書館情報専門家協会(CILIP)情報リテラシーグループ(ILG)が,BBCの家庭学習支援サイトBitesizeとフェイクニュースに関する指導において連携していることを発表している。2021年5月にはデジタル・文化担当閣外大臣により「オンライン安全法案」が議会に提出された。その法案にはメディアリテラシーに関する条項が含まれている。

米国物理学協会の出版部門(AIP Publishing)、著者名変更に関する新たなポリシーを発表

2021年10月12日、米国物理学協会の出版部門(AIP Publishing)は、著者名変更に関する新たなポリシーを発表しました。

AIPの電子コンテンツプラットフォーム“Scitation”上で論文を掲載したことがある著者は、「個人的に、かつ理由を問わず」(privately and for any reason)著者名変更の申請を行うことができる、とあります。

著者からの申請メールを受け取った後、AIP Publishingでは著者名更新、論文の再投稿、サード・パーティーのインデックスサービスへの更新後メタデータの再配信を行います。著者は氏名変更の証明書類を提出する必要はなく、変更に際し共著者等への通知も行われません。

E2411 - 地元テレビ局と連携した阪神・淡路大震災関連映像の公開

   神戸大学附属図書館(以下「当館」)では,阪神・淡路大震災の発生から26年を迎えるにあたり,2021年1月14日に,当館の震災文庫(CA1853参照)デジタルアーカイブにて,地元テレビ局サンテレビジョンが撮影・制作した映像「阪神・淡路大震災」(1995年6月29日制作)を公開した。本稿では,公開までの経緯と今後の課題について述べる。

【イベント】公開シンポジウム「市民が作る・市民が使うアーカイブズ——アクセスをめぐる課題」(10/10・オンライン)

2021年10月10日、立教大学共生社会研究センターの主催により、公開シンポジウム「市民が作る・市民が使うアーカイブズ——アクセスをめぐる課題」が、オンラインで開催されます。

労働運動・反公害運動・環境保護運動等の資料を所蔵する機関の担当者を招き、様々な資料へのアクセスを巡る問題についての講演が行われます。また、運動当事者の権利を尊重しつつ、現在・将来の市民に最大限のアクセスを提供するために市民・アーキビスト・研究者ができることやすべきことについて議論したいとあります。

登壇者は以下の3人です。

・川田恭子氏(法政大学大原社会問題研究所環境アーカイブズ 専門嘱託(アーキビスト))
・林美帆氏(公益財団法人水島地域環境再生財団 研究員)
・谷合佳代子氏 (公益財団法人大阪社会運動協会常務理事 エル・ライブラリー館長)

参加を希望する場合は、事前の申し込みが必要です。

E2405 - 学術論文における著者名表記の変更:主に性自認をめぐって

●氏名の変更と著者名表記

 氏や名は,必ずしも不変のものではない。氏については,例えば婚姻の際,日本のように夫婦同氏制を採用する国では一方当事者の氏が変わるし,同氏・別氏選択制を採用する国であっても同氏を選択したカップルは一方当事者の氏が変わる。名についても,変更の原因となる事情はいくつか考えられる。自分自身の性別に関する認識,すなわち性自認(Gender Identity)は,そのような事情のひとつである。

Springer Nature社、著者名変更方針の導入を発表

2021年6月29日、Springer Nature社が、包括的な著者名変更方針を導入することを発表しました。これにより、研究者は、過去に同社のジャーナル・書籍・会議録で発表した論文の最終公開版およびメタデータに記載された著者名について、遡及的に変更することが可能となります。

氏名の変更を非公開で実施するか、変更を通知するかどうかは、著者が選択できます。

今回の発表は、おもにトランスジェンダーの研究者のニーズを満たすことを目的としていますが、宗教上の理由などによる変更も認められます。

著者名に加え、著者の人称代名詞や著者の写真などの経歴の情報も必要に応じて修正されます。

シュプリンガー・ネイチャー、トランスジェンダー包括的な氏名変更方針を導入(Nature Asia, 2021/6/29)
https://www.natureasia.com/ja-jp/info/press-releases/detail/8853

米・テキサス州、教科書費用の自動請求プログラムに対し透明性向上を求める法律を制定

2021年6月21日、米・SPARCは、教科書費用の自動請求プログラムに対し透明性向上を求める米国初の法律が、テキサス州で制定されたことを歓迎する声明を発表しています。

教科書費用の自動請求プログラムは、デジタル教科書の費用を学生の授業料等に課金するものであり、“inclusive access”という呼称が用いられることもあります。記事では、自主的な「オプトイン」ベースで実施されるものもあれば、学生の同意なしで実施されることもあるとし、その問題点として、学生側での予期せぬ費用負担の発生や、出版社側のサービス利用規約への同意が事実上強制され、個人データの広範な収集・処理につながることを挙げています。

記事では、今回制定された法律の概要も紹介しています。テキサス州の公立大学に対し、コーススケジュール上で、費用が自動請求される教材に関してその金額、学生データの利用規約、オプトアウト手順を、その他の関連料金とともに明示すること等を求めるものであることや、同州の既存の「教科書透明化法」(textbook transparency law)に基づくものであり、2022年の秋学期から適用されること等を述べています。

Hindawi社、著者名の表記変更に関する新方針を発表

2021年6月10日、Wiley社傘下のオープンアクセス出版社であるHindawi社は、著者名の表記変更に関する新方針を発表しました。

同社での論文出版後に氏名を変更した著者は、書類の提出・訂正通知の掲載・共著者への通知を経ずに、論文上の氏名を更新することができます。また、同社は当該論文を収録するデータベース等(indexers)に対しても同様に、変更を明示しないかたちでの更新(silent change)を行うよう依頼します。

今回の新方針策定は、Wiley社による著者名表記変更の新方針発表(2021年1月)や、出版倫理委員会(COPE)による、トランスジェンダーの研究者の著者名表記変更に関する基本原則の発表(2021年1月)を受けて行われたものです。

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