アーカイブ - 2021年 5月 12日 - car

韓国国立中央図書館(NLK)、国家相互貸借サービス・技術情報センター等、公共図書館支援のため個別に運営してきたウェブサイトを一つに統合:小規模読書施設「小さな図書館」向け資料管理システムKOLASYS-NETの提供も開始

2021年5月11日、韓国国立中央図書館(NLK)が、「公共図書館支援サービス」のウェブサイトを公開しました。

同ウェブサイトは、公共図書館を支援するために、NLKが個別に運営してきた、本の海(책바다;国家相互貸借サービス)・チェギウム(책이음;1枚の利用者カードで全国複数の図書館を利用可能とするサービス)・公共図書館技術情報センター(NLKが管理・普及させている図書館システム等の支援窓口)のウェブサイトを一つにまとめたもので、国家相互貸借サービス・チェギウムの対象資料と参加館を検索することができます。また、図書館以外の、書店・出版社等の関連機関も、同サイトの「資料室」からダウンロードできるようにしたとしています。

また、同日から、全国の小規模読書施設「小さな図書館」の情報技術システムを支援するために資料管理システムKOLASYS-NETを提供するとしています。KOLASYS-NETには、国家資料総合目録・国家相互貸借サービス・チェギウム・公共(小さな)図書館資料管理システム等が含まれており、運営マニュアルやガイドも提供し、アップグレードにも対応するとしています。

コロナ禍における韓国の図書館情報学教育の一例:図書館作成のオンラインコンテンツ等の活用(記事紹介)

韓国図書館協会(KLA)が発行する『図書館文化』62巻3号(2021年3月)に、漢城大学校人文芸術学部副教授のパク・ジヨン氏による「코로나19 시대의 문헌정보학 교육- 도서관 현장의 온라인 콘텐츠를 활용한 전공 강의 설계 -(新型コロナ時代の文献情報学教育ー図書館現場のオンラインコンテンツを活用した専攻講義の設計ー)」という記事が掲載されています。

本記事で、パク氏は、オンライン講義のために相当量のコンテンツを準備しなければならず、特に多様なコンテンツが必要な基礎講義、説明が長いと退屈するため多様な具体例とともに説明する必要がある理論分野の講義の準備において、最も助けられたのは、非対面サービスへの転換により図書館が作成したオンラインコンテンツであったとしています。

そして、現在では、講義の準備において、概論書や論文のほか、カリキュラムに適したそのようなコンテンツを収集し、主題別に適したものを選別・編集し、学生と一緒に見て意見を交わすことができるようになったとしており、その過程で、パク氏は個別の図書館の特徴や時季別の図書館の業務をより多く確認するようになり、また、学生も周辺の図書館により関心を持つようになったとしています。

米・公共図書館協会(PLA)、米国の大手通信企業AT&Tと協力し家庭向けにデジタルリテラシー育成プログラムを提供へ

2021年5月3日、米・公共図書館協会(PLA)は、家庭や地域コミュニティにおけるデジタルリテラシーを育成し、ブロードバンドの普及を促進するため、米国の大手通信企業AT&Tと協力することを発表しました。

PLAとAT&Tは、遠隔教育やデジタル教育への子どもの参加を支援するために必要なスキルと自信を身につけることができるよう、両親や家族向けにデジタルリテラシー育成プログラムの提供を予定しています。プログラムは、PLAのウェブサイト“DigitalLearn.org”で提供しているコンテンツをベースにしたものや、モバイル機器やビデオ会議システムの利用に焦点を当てた新しいコンテンツが作成される予定です。なお、全てのプログラムは英語・スペイン語の両方で提供されます。

プログラムはバーチャルでの受講のほか、公共図書館やコミュニティセンター等の学習スペースで対面式での受講も可能とあります。また、AT&Tの従業員ボランティアは、 “DigitalLearn”の教室用研修教材を用いて、“AT&T Connected Learning Centers”において「伝統的にサービスが行き届いていない地域」(traditionally underserved neighborhoods)の家庭向けに技術スキルの研修も行います。

米・メリーランド大学(UMD)図書館、社会科学分野向けのオープンアクセスリポジトリ“SocArXiv” の「組織的拠点」となったことを発表

2021年5月5日、米・メリーランド大学(UMD)図書館は、社会科学分野向けのオープンアクセスリポジトリ“SocArXiv”の組織的拠点(institutional home)となり、SocArXivを支援することを発表しました。

2016年に開設された“SocArXiv”は、UMDで社会学の教授を務めるPhilip N. Cohen氏をfounding directorとし、研究者や図書館コミュニティのリーダーで構成される委員会により運営されています。

発表では、SocArXiv の将来的な取組として、UMD所属研究者の投稿をUMDの機関リポジトリ“DRUM”に統合し、UMDによる研究成果の利用範囲拡大を図ること等に言及しています。

University of Maryland Libraries becomes the institutional home of SocArXiv(UMD Libraries, 2021/5/5)
https://www.lib.umd.edu/news/2021/05/socarxiv

cOAlition S、「価格・サービス透明性のフレームワーク」の運用を支援するウェブサービス構築のための入札案内書を公開

2021年4月26日、cOAlition Sのウェブサイト上で、「価格・サービス透明性のフレームワーク」(Price & Service Transparency Frameworks)の運用を支援するウェブサービス構築のための入札案内書(Invitation to Tender)が公開されています。入札後の契約は、cOAlition Sを代表して欧州科学財団(ESF)が行います。

同サービスの要件として以下の点等が示されており、2021年6月7日までの提案書提出が求められています。

ハイブリッド出版モデルの問題点:cOAlition Sによる整理(記事紹介)

cOAlition Sのウェブサイト上に、2021年4月29日付けで記事“Why hybrid journals do not lead to full and immediate Open Access”が掲載されています。

cOAlition Sがハイブリッド出版モデルを財政的に支援しない理由を明確にするため、6つの問題点を整理したものです。なお、本記事におけるハイブリッド誌の定義は、「掲載された原著論文のうち一部がオープンアクセス(OA)である一方、他の論文は支払い(payment)又は購読(subscription)によってのみアクセス可能となっている購読誌」です。

記事で示されているハイブリッド誌の問題点は以下のとおりです。

1. OAへの移行を促進していない
2. 研究コミュニティは出版費用と購読費用の二重払い(ダブル・ディッピング)を余儀なくされる
3. 論文処理費用(APC)が完全OA誌より高額
4. 提供するサービスの品質が低い
5. 新たな完全OA出版モデルを締め出す結果をもたらす
6. どの論文がOAになるか読者側で予測できない「ランダムOA」である

国立国会図書館、ホームページを通じて提供している各種サービスや国立国会図書館東京本館/関西館/国際子ども図書館の利用に関し、アンケートを実施中(2021/5/6-2021/10/31)

国立国会図書館は、ホームページを通じて提供している各種サービスや国立国会図書館東京本館/関西館/国際子ども図書館の利用についてのウェブアンケートを実施しています。実施期間は、2021年5月6日から2021年10月31日までです。

各コンテンツ・サービスに関する個別のアンケートも随時実施していく予定であり、実施についてはアンケートページ及び各コンテンツ、サービスのページ等でお知らせします。

利用者アンケート(国立国会図書館)
https://www.ndl.go.jp/jp/aboutus/enquete/index.html

令和3年度利用者サービスアンケート
https://enquete.ndl.go.jp/321971/p/CA

京都大学桂図書館、光による検知と測距の技術を用いた社会実験を開始:「密」検知システムの検証・構築を目指す

2021年5月10日、京都大学桂図書館が、LIDAR(光による検知と測距)を用いた安全安心なライブラリーの社会実験を、4月1日から開始したことを発表しました。

同社会実験は、新型コロナウイルス感染症拡大下において課題となっている「密」を検知するシステムの検証・構築を目的としています。発表によると、当該システムソフトウェアの開発は、新熊亮一氏(現・芝浦工業大学教授、元・同大学情報学研究科准教授)らの研究グループにより行われました。

研究支援機能を持つ同館は、図書館そのものを実証研究の場として役立てる取組を進めており、今回の社会実験の他、2件の実証実験の実施を予定していると述べています。

桂図書館でLIDARを用いた安全安心なライブラリーの社会実験を開始しました(京都大学, 2021/5/10)
https://www.kyoto-u.ac.jp/ja/news/2021-05-10

【イベント】2021年度アート・ドキュメンテーション学会年次大会(6/19-20・オンライン)

2021年6月19日と6月20日に、アート・ドキュメンテーション学会(JADS)等により、2021年度アート・ドキュメンテーション学会年次大会がオンラインで開催されます。

2日目の学会総会(会員限定)を除き、会員・非会員問わずだれでも参加できます。参加費は、会員・非会員ともに無料であり、事前の申し込みが必要です。また、紙媒体の予稿集は発行されません。

主なプログラムは、以下の通りです。

●1日目:シンポジウム「美術館コレクション検索はどこへ向かうか――日本のプラットフォームの現状と将来像」

・開会挨拶
赤間亮氏(アート・ドキュメンテーション学会 会長)

・シンポジウム趣旨説明
川口雅子氏(国立西洋美術館)

・講演「美術館コレクション情報管理と共通検索可能なプラットフォームへの期待(仮題)」
栗田秀法氏(名古屋大学)

・事例1「文化庁アートプラットフォーム事業〈全国美術館収蔵品サーチ〉」
成相肇氏(東京国立近代美術館)、手錢和加子氏(文化庁アートプラットフォーム事業事務局)

・事例2「ジャパンサーチのつなぎ役としての全国美術館会議の役割」
鴨木年泰氏(東京富士美術館)、徳原直子(国立国会図書館)

Science Europe、オープンアクセス出版状況の評価に関する推奨事項等をまとめたブリーフィングペーパーを公開

2021年5月10日、欧州の研究助成財団・研究実施機関が加盟するScience Europeが、オープンアクセス(OA)出版状況の評価に関するガイドラインおよび推奨事項をまとめたブリーフィングペーパー“Open Access Monitoring: Guidelines and Recommendations for Research Organisations and Funders”の公開を発表しました。

研究機関および助成機関の意志決定者を対象に、OA出版状況に関する新たなモニタリング方法の構築や既存のプロセスの評価・改善を支援することを目的としたものです。「なぜ出版状況を評価するのか」「何を評価するのか」「出版に関する情報をどのように集め、解釈するのか」の3点を中心に、事例や推奨事項等がまとめられています。

Open Access Monitoring(Science Europe, 2021/5/10)
https://www.scienceeurope.org/our-resources/open-access-monitoring/

Springer Nature社、機械生成した文献レビューを取り入れた研究書を刊行

2021年5月4日、Springer Nature社が、人工知能(AI)を活用し機械生成した文献レビューを取り入れた出版形式による、研究書の刊行を発表しました。

同社のジャーナルで公開された多数の論文から機械生成した文献レビューと、人間が作成したテキストを組み合わせた出版形式であると述べられています。同形式を用いた最初の出版物として、イタリア・ラクイア大学名誉教授のGuido Visconti氏が編集した“Climate, Planetary and Evolutionary Sciences”が紹介されています。