アーカイブ - 2020年 8月 20日 - car

フィンランド国立図書館、同館のデジタルリソースとサービスの利用に関する調査の結果を発表

2020年8月18日、フィンランド国立図書館が、同館のデジタルリソースとサービスの利用に関する調査の結果を発表しました。

同調査は、デジタル情報資源の入手可能性や利用可能性を高めるための同館のプロジェクト“Digital Open Memory”の一環で行われました。2020年春に研究者を対象として調査を行い、フィンランド語、スウェーデン語、英語で合計130の回答がありました。

回答からは、デジタルリソースとサービスに対する満足度が高いという結果や、技術的な改良をはじめとしたデジタル資料とサービスの改善に関する示唆が得られたと述べられています。

また、発表によると、2020年の秋に研究者に対し、デジタルリソースの利用についてのニーズ等に関して追加のインタビュー調査を行う予定です。

【イベント】大阪大学社会ソリューションイニシアティブ(SSI)主催シンポジウム「生と死と、そして命を支えるために」(9/8・豊中)

2020年9月8日、大阪大学における持続可能な共生社会を構想するための学際的なシンクタンク「社会ソリューションイニシアティブ(SSI)」の主催により、シンポジウム「生と死と、そして命を支えるために」が開催されます。

同シンポジウムは、近隣の自治体及び住民とともに超高齢社会に暮らす一人ひとりに寄り添う活動を展開することを目的としたSSIの基幹プロジェクト「一人ひとりの死生観と健康自律を支える超高齢社会の創生プロジェクト」の中間的な成果・取り組みを報告する趣旨で開催されます。「一人ひとりの死生観と健康自律を支える超高齢社会の創生プロジェクト」では具体的な活動の一つとして、「「図書館と認知症」の集会を開催しつつ、認知症にやさしい図書館を増やす」ことを挙げており、シンポジウム当日には、大阪大学大学院医学系研究科の山川みやえ准教授による報告「拡大する図書館の価値:超高齢社会の中での緩やかな変革」も行われます。

シンポジウムは大阪大学会館講堂(大阪府豊中市)で開催されますが、新型コロナウイルス感染症対策のため会場参加は関係者のみとなり、関係者以外はYouTubeのライブ配信とオンデマンド配信によりシンポジウムの様子を視聴することができます。

学術論文に対する自動的な「引用論文推薦」で用いられる手法とデータセット(文献紹介)

2020年8月11日付で、グローバルネットワークを介したデジタル情報等の話題を扱うSpringer Nature社の査読誌“International Journal on Digital Libraries”に、「引用論文推薦(Citation recommendation)」をテーマとした論文“Citation recommendation: approaches and datasets”がオープンアクセスで公開されています。

同論文は、ドイツ・カールスルーエ工科大学の博士研究員であるフェルバー(Michael Färber)氏と京都大学大学院情報学研究科のヤトフト(Adam Jatowt)特定准教授による共著論文です。近年の学術論文の出版点数の爆発的な増加と学術論文の執筆において適切の文献を引用する必要性から、与えられたテキストに対して適切な引用論文を自動的に推薦する「引用論文推薦」について、いくつかの手法や推薦のためのデータセットの発案が行われており、重要な研究トピックとなりつつあります。

同論文では、「引用論文推薦」に関する研究の概要の紹介、手法や使用されるデータセットの種類の概要及び様々な尺度から見た相違点・共通点の比較、推薦された引用論文に対する評価手法の分類と評価における課題などが解説されています。

アルバータ大学図書館(カナダ)、州内の教育機関と連携し学習者・教員向けにオープン教育資源を提供するプラットフォーム“Open Education Alberta”を公開

カナダのアルバータ大学が運営するニュースサイト“folio”に2020年8月10日付で、同大学の図書館がアルバータ州内の中等教育後(post-secondary)教育を提供する機関と連携し、学習者・教員によるデジタル学習用資源への自由なアクセス・活用を可能とするプラットフォーム“Open Education Alberta”を公開したことが報じられています。

“Open Education Alberta”が提供する学習用資源は、パブリックドメインまたは再利用を許可するライセンスの下で公開されたオープン教育資源(OER)となっています。このため、プラットフォーム上で公開された学習用資源は、製作者の許諾や出版社への支払を行わなくても、自由にカスタマイズすることができます。プラットフォームのホスティングはアルバータ大学図書館が提供しています。

“Open Education Alberta”は、2年間のプロジェクトの成果として開発されました。アルバータ大学及びアルバータ州のマウント・ロイヤル大学の主導の下、同州内のマクユーアン大学、カルガリー大学、レスブリッジ大学、南アルバータ工科大学がプロジェクトの実現に貢献しています。

呉市(広島県)、「平成30年7月豪雨災害~呉市災害記録誌~」を発行:PDF版を同市のウェブサイトからダウンロード可能

2020年8月7日、広島県呉市の復興総室は、「平成30年7月豪雨災害~呉市災害記録誌~」を発行したことを発表しました。

同災害記録誌は、2018年に発生した「平成30年7月豪雨災害」の記憶を風化させることなく未来へ継承し、災害の教訓として活かしていくことを目的として、呉市が豪雨災害の被害状況・災害対応などを当時の状況を整理して取りまとめたものです。一般への販売は行われていませんが、同市のウェブサイトからPDF版をダウンロードすることができます。また、呉市内の図書館や市民センター、くれ協働センター、市政資料室(議会図書室)で閲覧することもできます。

「平成30年7月豪雨災害~呉市災害記録誌~」を発行しました(呉市復興総室,2020/8/7)
https://www.city.kure.lg.jp/site/saigaiinfo/kure-disaster-record-magazine.html

韓国・科学技術情報通信部、2022年までに図書館や屋外施設といった公共の場に無料Wi-Fiのアクセスポイントを4万1,000箇所追加整備すると発表

2020年8月20日、韓国・科学技術情報通信部が、デジタルニューディール政策の一環として、福祉センター、図書館、バス停といった公共の場に、2020年末までに無料のWi-Fiを追加で1万箇所設置すると発表しました。

同部では、各家庭の通信費の軽減、住民の情報アクセス強化のため、既に、現在1万8,000箇所に設置していますが、2022年までに4万1,000箇所追加する計画です。

特に、今年からは、建物内中心の整備ではなく、バスターミナル・地域の小規模な公園・スポーツ施設といった趣味や余暇活動のために利用する屋外施設を中心に設置する計画であるとしており、また、2014年以前に設置した古いWi-Fiのアクセスポイントも年内に最新のものに交換するとしています。

同部の担当者は、無料で利用できる公共のWi-Fiは、新型コロナウイルスの感染が拡大し、国民が遠隔授業を受講し、自宅勤務を行う事が増えている状況において、国民誰もが非対面サービスを享受するための必須の手段としてその重要性がより浮き彫りになってり、2022年までに4万1,000箇所の新規整備を支障なく推進し、国民が毎日利活用するどのような公共の場所においてもデータを心おきなく利用できる環境を整備していくと述べています。

韓国国立中央図書館(NLK)、韓国短編文学のオーディオブックを制作し、韓国教育放送公社(EBS)のラジオ番組で放送

2020年8月18日、韓国国立中央図書館(NLK)は、韓国教育放送公社(EBS)と共同でオーディオブック『EBS FM 韓国短編文学30』を制作し、同日午後5時からEBSのFM放送の番組「オーディオ天国」において放送すると発表しました。

NLKの全職員で選んだ30篇の韓国短編文学を2020年末までラジオで聴けるもので、司書による書評と作品の主要部分の紹介で構成されます。

한국문학, 도서관 사서가 추천하고 EBS 성우가 읽어준다(韓国文学、図書館司書が選定しEBSの声優が読んでくれる)(NLK,2020/8/18)
https://www.nl.go.kr/NL/contents/N50603000000.do?schM=view&id=37016&schBcid=normal0302

韓国・法務部、少年院の読書活動支援を目的に、韓国国立中央図書館(NLK)・韓国出版文化産業振興院と業務協約を締結

2020年8月19日、韓国・法務部は、少年院の読書活動支援を目的に、韓国国立中央図書館(NLK)・韓国出版文化産業振興院と業務協約を締結したと発表しています。

報道によると、NLKは、今後、全国の少年院に専門の講師を派遣し、読書文化プログラムを実施したり、各地域の図書館の連携による読書メンタリングといった読書指導プログラムを行う計画とのことです。また、韓国出版文化産業振興院では、現在5つの少年院で実施中の少年院読書活動支援事業を10の少年院に拡大する予定とのことです。さらに、これらの機関では今月中に全国の少年院に無料で4,000冊の図書を寄贈し、今後毎年続けていくと紹介されています。

論文における「引用のハッキング」のサイン(記事紹介)

2020年8月14日付けのNature誌オンライン版で、"Signs of ‘citation hacking’ flagged in scientific papers"と題された記事が公開されました。記事では、研究者間での事前の交渉、あるいは査読において追加で論文を引用することを要求することで、引用を稼ぐ行為を「引用のハッキング("citation hacking”)」としており、米国・オクラホマ医学研究財団(Oklahoma Medical Research Foundation)のJonathan Wren氏とConstantin Georgescu氏の取り組みを中心として、引用のハッキングの抽出について述べられています。

引用のハッキングは問題となっており、約20%の研究者が査読者から不要な参考文献を追加するように要求された経験があるとしています。また、2019年にエルゼビアは、エルゼビアが出版している学術雑誌の査読記録の検査に続いて、被引用数を稼ぐために故意に査読プロセスを操作した疑いのある研究者を調査していると述べています。引用ハッキングの疑いによって、2020年2月には米国の生物学者が複数の学術雑誌の職を解かれています。