アーカイブ - 2020年 7月 - car

7月 13日

ドイツ連邦政府、フランクフルト・ブックフェア2020の開催支援のため同国の経済刺激プログラム“NEUSTART KULTUR”の枠内で400万ユーロの助成を実施

2020年7月10日、ドイツのグリュッタース(Monika Grütters)文化大臣は、同国の経済刺激プログラム“NEUSTART KULTUR”の枠内で、フランクフルト・ブックフェアに対して400万ユーロの助成を実施することを発表しました。

ドイツ政府の財政支援は、新型コロナウイルス感染症の影響下で2020年10月14日から18日の開催が予定されているフランクフルト・ブックフェア2020について、可能な限り多くの出展者が参加できるようにすることを目的として行われます。また、デジタルフォーマット上で、出版社が自社の製品を発表しブックフェアへ参加可能とするための資金としても活用されます。

フランクフルト・ブックフェア2020では、政府の支援を活用して48平方メートルまでのブースの出展料金割引等を実施します。

“NEUSTART KULTUR”は、ドイツ連邦政府による総額10億ユーロの新型コロナウイルス感染症の流行に対する救済プログラムであり、出版・書籍産業に対して最大2,500万ユーロの支援が予定されています。

電子情報の保存・管理に関する標準手法“Oxford Common File Layout(OCFL)”のVesion 1.0が公開:英米の大学図書館員を中心とした2年以上の策定作業の成果

2020年7月7日付で、電子情報の保存・管理に関する標準手法“Oxford Common File Layout(OCFL)”のVesion 1.0が公開されました。

OCFLは、英米の大学図書館員を中心とした編集チームと電子情報の保存や技術に関するコミュニティの2年以上の策定作業の成果として公開されました。構造的で透明性が高く予見可能な方法による、特定のアプリケーションに依存しない電子情報の保存手法を示しています。設計の意図として、デジタルリポジトリ内でオブジェクトを長期にわたって管理するためのベストプラクティスの採用を促進すること、手法を標準化することによってアプリケーション間におけるコンテンツのマイグレーションや転送を容易にすることが挙げられています。

設計上の目標、及び活用することによる利点は以下の6点である、と説明しています。

福井大学附属図書館医学図書館、展示『昭和の作曲家 古関裕而と福井医科大学学歌~完成までのあしあと』を開催中

福井大学附属図書館医学図書館が、2020年7月6日から31日まで、展示『昭和の作曲家 古関裕而と福井医科大学学歌~完成までのあしあと』を開催しています。

同館の展示は、福井大学松岡キャンパス(福井県永平寺町)で、作曲家・古関裕而氏による旧福井医科大学学歌制作に関する資料が発見されたことを受けて、発見資料と共に旧福井医科大学と同氏のつながりがわかる資料を展示する目的で実施されています。

地元紙の報道によると、発見された資料は、同氏が作曲した、旧福井医科大学の学歌の手書き楽譜や歌が収録されたオープンリールの原盤などです。旧福井医科大学の開学40年を迎え、福井大学の記念誌発行委員会が過去の資料を整理する中で、文書庫内に「昭和59年9月29日」付けのマスター版テープや手書きの楽譜2枚、同氏の手紙のコピー等が保管されていたことを確認した、と紹介されています。

医学図書館展示『昭和の作曲家 古関裕而と福井医科大学学歌~完成までのあしあと』(福井大学附属図書館,2020/7/6)
https://www.flib.u-fukui.ac.jp/content/news/20200706

学校図書館問題研究会、「2019年度 三重県小・中学校の学校司書配置調査結果」を公表

2020年7月12日、学校図書館問題研究会が、「2019年度 三重県小・中学校の学校司書配置調査結果」〔2020年6月8日修正版〕を公表しています。

同会三重県支部が、2020年1月から3月にかけて県内29市町村教育委員会を対象に実施した調査の結果です。

三重支部 学校司書配置調査 2019年度(学校図書館問題研究会,2020/7/12)
http://gakutoken.net/joi0fnf0s-1391/#_1391
http://gakutoken.net/joi0fnf0s-1391/?action=common_download_main&upload_id=1299
※二つ目のリンクが調査結果の本文です[PDF:3ページ]

西日本自然史系博物館ネットワーク、「令和二年豪雨災害に関連して」を公表

2020年7月9日、西日本自然史系博物館ネットワークが、「令和二年豪雨災害に関連して」を公表しています。

自然史資料の水損への対処に関し、必要な相談に応じるとしています。

令和二年豪雨災害に関連して(西日本自然史系博物館ネットワーク,2020/7/9)
http://www.naturemuseum.net/blog/2020/07/post_74.html

参考:
歴史資料ネットワーク(史料ネット)、「2020年九州豪雨被災地のみなさま、ボランティアのみなさまへ(歴史資料保全のお願い)」を発表
Posted 2020年7月8日
https://current.ndl.go.jp/node/41451

芦北町立図書館(熊本県)、令和2年7月豪雨による浸水被害のため蔵書の多くが水損

2020年7月11日付けの産経新聞(オンライン)が、熊本県の芦北町立図書館が、令和2年7月豪雨による浸水被害を受け、蔵書の多くが水損したと報じています。

記事には、被害の状況や、水損した資料の応急処置作業が行われている様子を撮影した動画も掲載されています。

【動画】図書館浸水 片付けに追われ 熊本・芦北町(産経新聞,2020/7/11)
https://www.sankei.com/west/news/200711/wst2007110012-n1.html

参考:
CA1891 - 水損資料を救うために / 正保五月
カレントアウェアネス No.331 2017年3月20日
https://current.ndl.go.jp/ca1891

7月 10日

国文学研究資料館、ポーラ文化研究所(東京都品川区)と「日本語の歴史的典籍に関する国際共同研究ネットワーク構築」を推進する覚書を締結

2020年7月9日、国文学研究資料館と、株式会社ポーラ・オルビスホールディングスで化粧に関する研究活動を行うポーラ文化研究所(東京都品川区)は共同して、「日本語の歴史的典籍に関する国際共同研究ネットワーク構築」を推進する覚書を締結したことを発表しました。

両機関は締結された覚書に基づく連携・協力事業として、ポーラ文化研究所が所蔵する、化粧・髪型・装いなどに関する浮世絵と江戸時代の書籍(古典籍)の約300点の高精細画像化・オンライン公開の取り組みを実施しています。高精細画像化された資料は2021年春ごろに、国文学研究資料館が運営する「新日本古典籍総合データベース」、及びポーラ文化研究所の「蔵書データベース」「化粧文化データベース」で公開される予定です。

Science Europe、研究評価プロセスに関する立場声明・勧告を公表

2020年7月9日、欧州の研究助成財団・研究実施機関が加盟するScience Europeは、研究評価プロセスに関する立場声明・勧告として、“Position Statement and Recommendations on Research Assessment Processes”を公開したことを発表しました。

同文書は、2019年中に実施された調査及び協議プロセスを経て作成されました。Science Europe加盟機関及びその他の研究機関が対象として想定されています。

研究評価プロセスの透明性、研究評価プロセスの堅牢性の評価とモニタリング、研究評価実践における差別・偏見・不公平な取り扱い、研究評価プロセスのコスト・効率性と評価申請者が費やす時間・労力、査読者層の拡大、研究の質に対する評価、研究評価プロセスの開発と新たな手法の実践、のテーマそれぞれについて、調査等の結果に基づくScience Europeの見解と機関向けの勧告などが示されています。

英国図書館の消滅の危機に瀕した文化遺産アーカイブプロジェクトEndangered Archives Programme、新たに4コレクションをオンライン公開

2020年7月3日、英国図書館(BL)の消滅の危機に瀕した文化遺産アーカイブプロジェクトEndangered Archives Programme(EAP)は、新たに4つのコレクションがオンライン上で利用可能になったことを発表しました。

EAPが今回公開した4つのコレクションとその概要は以下のとおりです。

・ブラジル第2の文書館であるバイーア州立公文書館から寄託された1664年から1910年までの1,329冊・30万6,416ページに相当する公正証書のコレクション“Notary Books of Bahia, Brazil, 1664-1910”。バイーアは1763年までポルトガル植民地政府において中心的な地位を占めた地域であり、公開された文書類は19世紀末までの同地域の社会経済史の研究において最も信頼のおける情報源である。

欧州委員会(EC)、「国境なき記者団」による健全な情報空間実現を目指す活動「ジャーナリズム・トラスト・イニシアチブ」へ12か月・42万2,179ユーロの助成を実施

2020年7月1日、欧州委員会(EC)は、非政府組織「国境なき記者団(Reporters Sans Frontières:RSF)」が中心となって推進する健全な情報空間実現を目指す活動「ジャーナリズム・トラスト・イニシアチブ(Journalism Trust initiative:JTI)」について、欧州における実施を支援する試験プロジェクトを開始するため、同組織と助成契約を締結したことを発表しました。

JTIは「国境なき記者団」が中心となって、ジャーナリズムの信頼性を示す指標の開発や専門職としての規範・倫理遵守の促進等を通して、健全な情報空間実現を目指す活動です。欧州委員会は試験プロジェクトの目的として、信頼できる情報源に見返りを与えることで良質なメディアを育成することである、と説明しています。2020年7月1日からの12か月間で最大42万2,179ユーロの助成がRSFに対して行われます。

同プロジェクトは、欧州連合(EU)による調査報道と報道の自由の支援に関する試験プロジェクトの枠組みの中で実施されます。

米国情報標準化機構(NISO)、論文投稿システム間等での原稿転送に関する推奨指針を公表

2020年7月6日、米国情報標準化機構(NISO)が、推奨指針“NISO RP-30-2020, Manuscript Exchange Common Approach (MECA) Recommended Practice”を公表しました。

リジェクトされた原稿の再投稿・再査読に費やされる時間を短縮化することを目的とした、論文投稿システム内、および、論文投稿システム間での原稿転送に関するオープンプロトコル策定のため、共通語彙に加え、転送されるコンテンツの送信・識別・パッケージ化についての推奨事項を定めたものです。

推奨事項では、投稿システム間、プレプリントと論文投稿システム間、オーサリングシステムと論文投稿システム間、論文のアクセプト後の処理システムと論文投稿システム間の原稿や査読の転送が対象とされています。

大日本印刷株式会社、文章のレイアウト変換により読みやすさを高める技術「読書アシスト」の実証実験を実施中:変換表示した小説作品を閲覧できるコーナーも開設

2020年7月10日、大日本印刷株式会社(DNP)は、日本ユニシス株式会社と共同で、目線の動きを誘導するようなレイアウトに変換することで文章の読みやすさを高める技術「読書アシスト」の実証実験を行うことを発表しました。

「読書アシスト」を適用したレイアウトにより、一般的には400~600字程度である1分間に読める文字数を、特別な速読の訓練を経ずとも最大で1,000文字程度まで向上させることができるとしています。

今回の実証実験は2020年7月10日から9月30日にかけて行われ、その間、「読書アシスト」を体験できる専用ウェブサイトと、レイアウト表示に必要なプラグインソフトウェアが無償利用可能となっています。専用ウェブサイト上には、変換表示した小説作品を閲覧できるコーナーも開設されています。

発表によれば、実証実験を通じ読みやすさに関する利用者の声を集め、今後の商品化や機能拡張に活用するとしています。

オープンで持続可能なデジタル保存をテーマとした会議“OPFCON”の資料が公開される

2020年7月7日、デジタル資料の長期保存を目指す非営利団体Open Preservation Foundation(OPF)は、オープンで持続可能なデジタル保存をテーマとした会議“OPFCON”の発表資料や各セッションの記録映像を、OPFのウェブサイト上で公開したことを発表しました。

同会議は、OPFの設立10周年を記念し、2020年6月9日及び10日にオンラインで開催されました。

OPFCON content now available online(OPF, 2020/7/7)
https://openpreservation.org/news/opfcon-content-now-available-online/

OPFCON(OPF)
https://openpreservation.org/resources/opfcon
※OPFCONの資料を掲載しているOPFのページです。

EBLIDA、欧州の図書館におけるSDGsへの取組状況を調査した報告書を公開

2020年6月2日、欧州図書館・情報・ドキュメンテーション協会連合(EBLIDA)が、欧州の図書館における持続可能な開発目標(SDGs)への取組状況を調査した報告書“SDGs and Libraries – First European Report”を公開していました。

冒頭において、図書館には新たなアジェンダが必要であることを述べており、その理由として、民間の情報サービスプロバイダの台頭により、書籍及びその他のメディアを用いた無料サービスという伝統的な図書館のあり方が問われていること、「ポストコロナ」の時代には図書館界が従来前提としてきたことの多くが問い直されるであろうことを挙げています。

本報告書では、そのような図書館が置かれた状況を踏まえ、従来の図書館の範囲から脱却し、新たな視点を生むまたとない機会としてSDGsに関する取組を位置付けています。EBLIDA のメンバーを対象としたアンケート調査の結果に基づいて17か国での取組状況を取り上げており、SDGsの各目標に対応する取組の例や、SDGsの図書館政策への導入事例の紹介等を行っています。

岸和田市立山直図書館(大阪府)、「山手」「農業」「まちづくり」をキーワードに活躍する地域住民が本を1冊紹介する「本棚リレー」を開始

2020年7月9日、大阪府の岸和田市立山直図書館が、同館内に「山手」「農業」「まちづくり」をキーワードに設置した地域情報コーナーにちなみ、同キーワードで活躍する地域住民が本を1冊紹介する「本棚リレー」を開始しました。

「山直図書館本棚リレー」始まります!第1回目はJAいずみ代表理事組合長の谷口敏信さんです(岸和田市立図書館,2020/7/9)
https://www.city.kishiwada.osaka.jp/site/toshokan/rire-yamadai1.html

参考:
くまもと森都心プラザ図書館、地元の高校生が大人に薦める本を紹介する「大人たちこそこれを読め!」展を開催中
Posted 2019年8月26日
https://current.ndl.go.jp/node/38864

OCLC、大学図書館および研究図書館におけるオープンアクセス活動に関する報告書を公開

2020年7月7日、OCLCは、大学図書館および研究図書館のオープンコンテンツ活動に関する報告書“Open Content Activities in Libraries: Same Direction, Different Trajectories— Findings from the 2018 OCLC Global Council Survey”を公開したことを発表しました。

同報告書は、2018年11月12日から2019年1月31日にかけて実施された、OCLCのグローバル評議会のオンライン調査の結果を分析したものです。同調査は、世界のあらゆる種類の図書館におけるオープンアクセス(OA)やオープンコンテンツの状況を明らかにすることを目的に行われ、82か国から705件の回答がありました。

報告書では、調査結果のうち、大学図書館および研究図書館のオープンコンテンツに関する活動についてまとめられています。69か国からの511件の回答のうち97パーセントがオープンコンテンツの活動に関与し、大多数の館が新しい活動の用意や計画を進めているということが記載されています。主な活動としては、OAコンテンツの機関リポジトリの管理、コンテンツのデジタル化およびオープン化、電子図書館の管理が挙げられています。

【イベント】天文台toビブリオバトル(8/13・群馬)

2020年8月13日、群馬県立図書館とぐんま天文台により、群馬県立図書館で「天文台toビブリオバトル」が開催されます。

同館職員とぐんま天文台職員による、「宇宙」をテーマとしたビブリオバトルであり、観戦者を募集しています。

小学校高学年以上を対象とし、定員は先着順20名で、参加費は無料です。

なお、新型コロナウイルス感染症対策として、観戦者には事前の検温とマスクの着用への協力、体調不良時には参加を避けること等を求めています。

フランス・エロ―県文書館、同地域内の遺産をまわる子ども向けのアプリを開発

2020年7月8日、フランス・文化省が運営するポータルサイトFranceArchivesに、フランス・エロ―県文書館が開発した、子ども向けのアプリ“Hérault Aventure”についての記事が掲載されました。

同アプリは、8歳から12歳の子どもを対象とし、拡張現実(AR)および画像認識の技術が使われています。同県内の7つの遺産を回り、建造物等をアプリでスキャンすることで、その場所に関係する歴史的人物のキャラクターをそれぞれ6人ずつ見つけ、出されるクイズに答えて解説の音声を聞くもので、各遺産の歴史等を学ぶことができます。

Partez à la découverte du département de l'Hérault(FranceArchives, 2020/7/8)
https://francearchives.fr/en/actualite/243091043

7月 9日

米国連邦議会に図書館安定化基金法案が提出される:20億ドルの基金による図書館支援を意図

American Libraries誌の2020年7月8日付けの記事で、2020年7月2日に米国連邦議会の上院・下院において図書館安定化基金法(Library Stabilization Fund Act)の法案が提出されたことが紹介されています。

同法案は、新型コロナウイルス感染症の影響を受けて財政的苦境にある図書館の運営支援やサービスの強化を目的としており、成立した場合は、米国の博物館・図書館サービス機構(IMLS)の管理下に20億ドルの基金が設立されます。

IMLSを通じ提供される基金の想定用途として、以下が示されています。

・17億ドルを各州の人口に基づき分配し、各州の図書館行政機関を通じて地域の図書館に配布。各州には最低1,000万ドルを分配。
・部族図書館(Tribal Libraries)への補助金として4,500万ドル。
・新型コロナウイルス感染症の影響を受けたコミュニティに対し、図書館サービスを強化するための競争的助成金として2億ドル。
・助成金管理と、新型コロナウイルス感染症の影響に関連する研究及びデータ収集のためにIMLSに4,000万ドル。

米国図書館協会(ALA)の新たな部会“Core: Leadership, Infrastructure, Futures”が2020年9月1日に発足:既存の3部会を統合

2020年7月1日、米国図書館協会(ALA)は、6月23日及び27日の評議会での投票において、新たな部会として“Core: Leadership, Infrastructure, Futures”が承認されたことを発表しました。

同部会は、ALAの図書館・情報技術部会(LITA)、図書館コレクション・技術サービス部会(ALCTS)、図書館リーダーシップ・経営部会(LLAMA)を統合して2020年9月1日に発足します。

同部会ウェブサイト上の記載によれば、同部会の使命は「コミュニティの構築、アドヴォカシー、学習を通じて、中核的機能における図書館員の蓄積された専門知識を涵養し、増幅させること」とあります。

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