アーカイブ - 2020年 3月 - car

3月 24日

米国国立医学図書館(NLM)、新型コロナウイルス感染症拡大の影響によりILLサービスを通した同館所蔵冊子体資料の提供を停止:電子資料の提供は継続

2020年3月19日付の医学図書館全米ネットワーク(NNLM)のお知らせにおいて、2020年3月19日午前8時以降、米国国立医学図書館(NLM)の所蔵する冊子体資料がILLサービスで利用できなくなることが発表されています。

これは新型コロナウイルス感染症に関する米連邦人事管理局(OPM)の指導、並びに米国疾病管理予防センター(CDC)の勧告に従ってNLMが実施するものです。NLMはOPM、CDCから追加の通知があるまでこの措置を実施します。なお、電子資料は引き続きILLサービスを通して利用可能です。

NLMはCDCの勧告に従って社会的距離拡大(Social distancing)を進めるため、2020年3月16日正午以降、閲覧室の利用を停止しています。

NLM Interlibrary Loan Online Only(NNLM,2020/3/19)
https://news.nnlm.gov/ndco/2020/03/nlm-interlibrary-loan-online-only/

米・アレン人工知能研究所(AI2)・米国国立医学図書館(NLM)等の研究組織が共同して新型コロナウイルスに関する機械可読の研究データセット“CORD-19”を公開する

2020年3月16日、米国大統領府科学技術政策局(OSTP)は、アレン人工知能研究所(Allen Institute for AI:AI2)・Facebook創設者ザッカーバーグ(Mark Zuckerberg)氏と夫人のチャン(Priscilla Chan)氏による慈善団体チャン・ザッカーバーグ・イニシアチブ(CZI)・ジョージタウン大学のCenter for Security and Emerging Technology(CSET)・Microsoft社・米国国立医学図書館(NLM)が共同して、新型コロナウイルスに関する研究データセット“COVID-19 Open Research Dataset(CORD-19)”を公開したことを発表しました。

新型コロナウイルス感染症による都道府県立図書館・政令指定都市立図書館・国立国会図書館への影響(第5報)

※(2020/6/8追記)
第11報(2020年6月8日午後4時時点の情報)を別記事として投稿しました。

新型コロナウイルス感染症による都道府県立図書館・政令指定都市立図書館・国立国会図書館への影響(第11報)
Posted 2020年6月8日
https://current.ndl.go.jp/node/41156

新型コロナウィルス感染症拡大防止のため、臨時休館やイベントを中止している都道府県立図書館・政令指定都市立図書館があります。また、国立国会図書館でも臨時休館・サービスの縮小・イベントの中止が発生しています。
※2020年3月24日午前11時時点で図書館のウェブサイトに記載されている主な対応のみを掲載しています
※今後、情報を追加する場合があります。
※神奈川県立図書館/神奈川県立川崎図書館、福岡県立図書館の情報を修正・追記しました(2020/3/25)

Europeana、ポータルサイト“Europeana Collections”の改訂を発表:高速化・検索性能の向上・教員のためのページの開設

2020年3月23日、Europeanaが、ポータルサイト“Europeana Collections”の改訂を発表しています。

高速化や検索性能の向上が図られたほか、今後、「女性の歴史」「アールヌーヴォー」といったテーマのオンラインリソースを公開する計画としています。

また、教員のためのページも開設され、学習シナリオ・MOOCs・アプリといった教員が文化遺産を教育に取り入れるための資源・ツールが提供されています。

今後数か月の間も改善は継続され、号単位での新聞記事検索や、検索キーワードのあるページの表示といった機能を持つ新しい新聞コレクションのページの構築や、特定の人物やトピックに関連する資料の入り口となるentityページの拡張等を行う予定であるとしています。

OCLC、リモートアクセス用ソフトウェアEZProxyのバージョン7.0を公開

2020年3月20日、OCLCが、リモートアクセス用ソフトウェアEZProxyのバージョン7.0を公開しました。

64ビット版のみの開発、OpenSSL 1.1.1dによるセキュリティの向上、Google Chrome 80の変更に対応するより柔軟なcookieの処理が機能拡張・新機能として紹介されています。

EZproxy 7.0 available(OCLC, 2020/3/20)
https://www.oclc.org/en/news/announcements/2020/ezproxy-70.html

参考:
OCLC、リモートアクセス用ソフトウェア“EZProxy”を利用する図書館向けにデータの分析サービスとして“EZproxy Analytics”の提供を開始
Posted 2020年1月16日
https://current.ndl.go.jp/node/39976

米国図書館協会(ALA)、新型コロナウイルス感染拡大防止のため休館中の図書館のWi-Fiの開放を勧告

2020年3月23日、米国図書館協会(ALA)の理事会が、新型コロナウイルス感染拡大防止のため休館中の図書館のWi-Fiの開放を勧告しています。

米国の公共図書館は、パソコンの利用・インターネットへのアクセス・ホットスポットの貸出に見られるように、同国のデジタル面でのセーフティーネットとして不可欠な拠点となっており、今回の新型コロナウイルスの感染拡大が同国のデジタル格差を浮き彫りにしたと指摘しています。

そして、休館中でも、Wi-Fiを接続可能にすることは可能であるし、そうするべきだとしています。

クロアチアのザグレブ国立・大学図書館、新型コロナウイルス感染症拡大防止のため休館

クロアチアのザグレブ国立・大学図書館が、クロアチア衛生研究所・国立緊急センター・文化省・科学教育省の指示とガイドラインに従い、新型コロナウイルス感染症拡大防止のため、2020年3月19日からから休館しました。

オンライン・電子メール・電話によるサービスは継続され、貸出期間は4月20日まで延長されます。

今後のサービス内容の変更についてはウェブサイトやソーシャルメディアで通知するとしています。

NSK closed for users as part of measures to combat the spread of COVID-19(National and University Library in Zagreb,2020/3/19)
http://www.nsk.hr/en/nsk-closed-for-users-as-part-of-measures-to-combat-the-spread-of-covid-19/

オーストラリア国立図書館(NLA)、新型コロナウイルス感染症拡大防止のため休館

2020年3月23日、新型コロナウイルス感染症拡大防止のため、サービス内容を縮小して開館するとしていたオーストラリア国立図書館(NLA)が、追って通知があるまで休館すると発表しています。

初等・中等学校の児童・生徒向けの一次資料を提供する“Digital Classroom”、ポッドキャスト、ウェビナー 、レファレンスサービス“Ask a Librarian”といったオンラインサービスや、オンラインのブックショップの運営は継続されます。

同館のオンラインサービスを紹介する動画も併せて公開しているほか、ソーシャルメディアを通じて継続的にオーストラリアの歴史や文化を調べる方法を紹介するとしています。

Temporary building closure(NLA, 2020/3/23)
https://www.nla.gov.au/stories/news/2020/03/23/temporary-building-closure

3月 23日

カナダ保存研究所、文化財のカビ予防・除去に関するガイドラインの改訂版を公開

2020年3月13日、カナダ保存研究所(Canadian Conservation Institute;CCI)は、文化財のカビ予防・除去に関するガイドライン“Mould Prevention and Collection Recovery: Guidelines for Heritage Collections”の公開を発表しました。

同ガイドラインの初版は2004年の刊行であり、今回公開された版は改訂版となります。カビについての一般情報のほか、図書館・アーカイブ・ミュージアムの所蔵品におけるカビ成長防止、所蔵品からのカビ除去、カビによる健康被害防止のための個人用保護具等に関する情報がまとめられています。

@cci.conservation(facebook, 2020/3/13)
https://www.facebook.com/cci.conservation/posts/3920490831324601

京都大学貴重資料デジタルアーカイブでアジア関係の絵葉書コレクション1,848点が公開

2020年3月19日、京都大学図書館機構は、アジア関係の絵葉書コレクションの画像を京都大学貴重資料デジタルアーカイブで公開したことを発表しました。

京都大学東南アジア地域研究研究所政治経済共生研究部門(貴志俊彦教授)が中心となり、2004年以降収集が行われてきたアジア関係の絵葉書のうち、同大学附属図書館に寄贈された1,848点の画像が、コレクション「絵葉書からみるアジア」として公開されています。

収集された絵葉書は、「日本」「中国」「中国(蒙古)」「中国(満洲)」「香港」「台湾」「朝鮮半島」「東南アジア」「ソ連/ロシア」「樺太/サハリン」「太平洋」といった広範な地域に及んでいるとあります。

【図書館機構】京都大学貴重資料デジタルアーカイブ: 附属図書館へ寄贈された「絵葉書からみるアジア」1848点を公開しました(京都大学図書館機構, 2020/3/19)
https://www.kulib.kyoto-u.ac.jp/bulletin/1384846

トルコ最大の図書館「大統領府国民図書館」が開館

TRT(トルコ・ラジオ・テレビ協会)日本語版のウェブサイトに、2020年2月25日付けで記事「【インフォグラフィック】 大統領府国民図書館はどんなところ?!」が公開されています。

大統領府国民図書館はトルコの首都アンカラに建設され、2020年2月20日に正式に開館しました。インフォグラフィックでは、開館日・開館時間や室内面積、所蔵資料数といった同館に関する主な数字をまとめています。

トルコ・アナドル通信社の2020年2月19日付け記事では、同館が障害者サービスに力を入れていること、物理的な容量と所蔵書籍数の双方においてトルコ最大であること等が紹介されています。

米・図書館情報資源振興財団(CLIR)、新型コロナウイルスによる個人や職場への影響とその対応についての「ストーリー」投稿を図書館員らに呼び掛け

米・図書館情報資源振興財団(CLIR)は、2020年3月16日付けのニュースにおいて、図書館、文化遺産、情報分野の専門職らに対し、新型コロナウイルスによる個人や職場への影響とその対応についての「ストーリー」投稿を呼び掛けています。

「ストーリー」収集により各分野で行われている対応をめぐる議論を深めたいとし、個人及び機関がそれぞれの経験を整理・共有するためのプラットフォーム構築も目指しているとあります。

Share Your COVID-19 Story With CLIR(CLIR, 2020/3/16)
https://www.clir.org/2020/03/share-your-covid-19-story-with-clir/

Propose a COVID-19 story
https://forms.gle/vzcSsmypLyp2ei4L8
※「ストーリー」投稿のためにCLIRが用意した入力フォームです。

『公益財団法人渋沢栄一記念財団実業史研究情報センター実績集 : 2003年11月~2015年3月』(オンライン版)が公開:渋沢栄一および実業史に関するレファレンス・ツールとしての活用も可能

2020年3月13日、公益財団法人渋沢栄一記念財団情報資源センターは、『公益財団法人渋沢栄一記念財団実業史研究情報センター実績集 : 2003年11月~2015年3月』(オンライン版)の公開を発表しました。

財団史『渋沢栄一記念財団の挑戦』の第2章「実業史研究情報センターの歩み」の記述を裏付けるデータ集として編纂・刊行されたものです。同センターが発信した渋沢栄一および実業史に関する情報資源の一覧となっており、レファレンス・ツールとしても活用できることが紹介されています。

『実業史研究情報センター実績集』(オンライン版)公開(公益財団法人渋沢栄一記念財団, 2020/3/13)
https://www.shibusawa.or.jp/center/news/info/post2020_03_13_74650.html

Artstor、米・クリーブランド美術館が所蔵する作品の画像2万9,000点近くを“Open Artstor: The Cleveland Museum of Art”で公開

2020年3月19日、教育・研究目的で美術品のデジタルライブラリを構築しているArtstorは、米・クリーブランド美術館(The Cleveland Museum of Art)が所蔵する資料のデジタルコレクション“Open Artstor: The Cleveland Museum of Art”の公開を発表しました。

デジタルコレクションには、クリエイティブ・コモンズ・ライセンスのもと所蔵品の画像2万9,000点近くが収録されており、日本の美術品約1,800点の画像も含まれます。

New: Open Artstor: The Cleveland Museum of Art(Artstor, 2020/3/19)
https://www.artstor.org/2020/03/19/new-open-artstor-the-cleveland-museum-of-art/

英国内の複数の図書館・高等教育関係組織が連名により新型コロナウイルス拡大危機の中での教育研究活動維持のため出版社等へ求める行動を示した共同声明を発表

2020年3月20日、英・Jiscは、新型コロナウイルス拡大危機の中で、機関が教育研究活動を維持できるように、デジタルコンテンツやソフトウェアを提供する全てのプロバイダーへ求める行動を示した、英国内の複数の図書館・高等教育関係組織との連名による共同声明を、英国出版協会(The Publishers Association)と学会・専門協会出版協会(ALPSP)へ提出したことを発表しました。

共同声明は、Association of Colleges(AoC)、英国図書館(BL)、Jisc、Southern Universities Purchasing Consortium(SUPC)、英国研究図書館コンソーシアム(RLUK)、英国国立・大学図書館協会(SCONUL)、英国大学協会(UUK)の連名で発されました。この声明は、出版社・アグリゲータ・ベンダー等に対して、新型コロナウイルス拡大危機の中、教育機関を支援するための行動を求めたもので、国際図書館コンソーシアム連合(ICOLC)が発表済の声明とも密接に連携していることに言及しながら、出版社等が実施可能な行動のリストとして次の内容を挙げています。

オープンアクセスリポジトリ連合(COAR)、リポジトリネットワークの基本的実践・課題等の特定を目的にリポジトリアグリゲーターを対象としたアンケートを実施中

2020年3月19日、オープンアクセスリポジトリ連合(COAR)は、リポジトリアグリゲーターを対象とした英語・スペイン語によるアンケートを実施していることを発表しました。

COARはアンケート実施の背景として、リポジトリや他の情報源からメタデータやフルテキストを収集し、オープンアクセス(OA)コンテンツの追跡、研究成果の発見環境、標準化された利用統計といった多くのサービスを提供する国・地域レベルのリポジトリアグリゲーターのネットワークが増加していること、これらのアグリゲーターがしばしば優れた実践の採用・ポリシーの定義・共有ビジョンの策定支援等を通してリポジトリコミュニティのまとめ役としても機能していることを挙げています。

COARはスペインの科学・技術振興団体Fundación Española para la Ciencia y la Tecnología(FECYT)とともに、国・地域レベルのリポジトリアグリゲーターによる情報交換と問題解決の共有を支援するためのワーキンググループを立ち上げています。実施中のアンケートの目的は、リポジトリネットワークの基本的な実践や、ワーキンググループによって対処できる課題を特定することである、としています。

米・ITHAKA、新型コロナウイルス感染症拡大への対応方針を発表:JSTORの提供コンテンツ拡大・Ithaka S+Rウェブサイトにおける機関の対応状況に関する情報提供など

2020年3月18日、JSTOR等を運営する米国の非営利団体ITHAKAは、ウェブサイト上で新型コロナウイルス感染症拡大への対応方針を発表しました。

ITHAKAは「現代の決定的な健康危機」となった新型コロナウイルスの大流行に直面し、一丸となって多くの人々の健康を守るためには、教育・研究を含む重要な生命活動が維持されなければならないことを指摘しています。そのための取り組みとして、大学等が休校を余儀なくされる中で、学生や教員が重要な学術資料に可能な限り容易にアクセスできる方法を開発していること、高等教育機関が現在実施している措置の意味を明確化し、将来に役立ちうる重要なエビデンスや教訓の文書化を行っていることを表明しています。

英・ケンブリッジ大学出版局(CUP)、新型コロナウイルス感染症拡大に伴う学術機関支援強化として高等教育向け教科書700タイトルの無料公開等を実施

2020年3月17日、英・ケンブリッジ大学出版局(CUP)は、新型コロナウイルス感染症拡大に伴う学術機関の支援を強化することを発表しました。

支援強化の一環として、CUPの刊行する高等教育向けの教科書700タイトルが、過去の購入の有無にかかわらず、学術プラットフォームCambridge Core上でHTML形式により無料で利用可能になっています。これらのタイトルは2020年5月末まで無料で利用可能です。また、Cambridge Coreのプラットフォームを利用中の機関向けに、CUPの刊行するレファレンス資料コレクションへの無料アクセスのリクエストが2020年5月末まで受付されています。

今回のCUPの支援強化は、すでに実施済のコロナウイルス関連研究の無料提供実施に続く支援として行われることが表明されています。

国際図書館連盟(IFLA)、「グリーンライブラリー賞2020」の受賞館を発表:タイ・ランシット大学図書館

2020年3月19日、国際図書館連盟(IFLA)の環境・持続可能性と図書館(ENSULIB)に関する専門部会が、「グリーンライブラリー賞2020」の受賞館に、タイのランシット大学図書館を選んだと発表しています。

アルゼンチン・オーストリア・ベルギー・ベラルーシ・ブラジル・ブルガリア・中国・コスタリカ・クロアチア・エジプト・エクアドル・フランス・キューバ・ハンガリー・インド・ケニヤ・リトアニア・ネパール・ノルウェー・パキスタン・フィリピン・ポルトガル・ロシア・セネガル・スロバキア・スリランカ・スイス・南アフリカ・タイ・ウクライナ・アラブ首長国連邦・英国・米国からの50の申請の中から選ばれました。

同館の、私立大学の図書館でありながら、地域の人も利用可能で、学校や刑務所にもサービスを提供しているなど、地域の教育という観点で持続可能な環境教育の主導的役割を高める活動を実施していること、持続可能な開発目標を経営のフレームワークとして掲げ、エネルギー・紙・水の使用量を監視し目標の達成率を精査していることなどが評価されたとしています。

その他、上位入賞5館も以下の通り発表されています。

韓国・ソウル特別市、司書等の権益保護・地位向上に関する条例案を立法予告:意見を募集中

2020年3月19日、韓国・ソウル特別市が、司書等の権益保護・地位向上に関する条例案を立法予告しました。4月8日まで意見を募集しています。

図書館における熟練したサービス人材の確保・専門的サービスの開発に関する問題を解消し、司書等の権益を保護し、雇用の質を改善することにより、同市の図書館サービスの質を向上させるために必要な事項を定めることが条例制定の目的です。

対象は、同市が設置・運営する図書館で従事する司書等で、司書等の権益確保のための市長の責務として「非合理的な賃金格差の改善努力」「暴言・暴行、セクハラ、感情労働、いじめなどからの保護努力」「司書の適正配置基準の順守・制度準備等の努力」を規定しています。

また、司書等の権益保護のための定期的な総合計画の策定・実態調査の実施に関する事項や、司書等の地位向上のための実施課題として「図書館業務を考慮した配置基準の策定・労働環境等の改善」「専門知識取得のための教育訓練の実施」「精神的な健康保護のための支援・措置」に関する項目も定められています。

ページ