WHOは医療情報とそのエビデンスの普及・OA化の取り組みを以前から実施しており、2002年に設立され現在では120か国の医療従事者・研究者へ1万5,000の医学雑誌へのアクセスを提供するプログラム“Hinari Access to Research for Health Programme”、2014年のOA方針導入とこれに伴うEurope PMCへの研究成果物公開、2016年のOA方針拡大による全てのWHO出版物の機関リポジトリ(IRIS)での公開などが行われています。また、TDRはOA出版プラットフォーム“TDR Gatewway”を開発し、TDRの支援を受けた研究者へ研究成果をOAで公開する機会の拡大を提供しています。
Publications(OCLC Research) https://www.oclc.org/research/publications.html
※“Operationalizing the BIG Collective Collection: A Case Study of Consolidation vs Autonomy 20 August 2019”とあります。
イェール大学図書館には2013年以来取り組まれているデジタル保存プログラムにより保存すべきデジタル資産が多数あります。また、デジタル資産の長期保存へ投資する利害関係者コミュニティの活動も活発です。現在同館では、デジタル保存を行う全ての人が気軽に参加できるように、エミュレーションとソフトウェア保存を「平常業務(business as usual)」化する活動や研究データ保存に関する将来の活動を促進させる資金提供計画の検討、デジタル保存の自動化や研究データへのアクセス維持に関わる課題の調整などが取り組まれています。
IFLAの理事会及び関連分科会(保存・保全(PAC)、国立図書館、先住民族、貴重書・特別コレクション)・ユネスコ「世界の記憶」プロジェクト・国際公文書館会議(ICA)・国立図書館長会議(CDNL)や、フランス国立図書館(BnF)、英国図書館(BL)、オランダ・Centre for Global Heritage and Development及びライデン大学、イスラエル国立図書館、韓国国立中央図書館(NLK)、南アフリカ・ステレンボス大学の専門家からなるデジタル統合に関するワーキンググループが策定したものです。
今回のプロジェクトは米・ケンタッキー大学図書館の“Louie B. Nunn Center for Oral History”及びサラブレッドに関する電子新聞“Thoroughbred Daily News”との連携により行われ、サラブレッド産業に従事する著名な人物のインタビュー動画やポッドキャストが作成、公開されます。