アーカイブ - 2016年 6月 7日 - car

セルフパブリッシング時代の剽窃 Amazonで販売される盗作小説

2016年6月5日付けのAtlantic紙の記事で、Amazonの電子書籍個人出版機能を用いて他人の小説を剽窃した、盗作小説が多く売られている現状が報じられています。

同記事ではロマンス小説を中心に、他人の作品を名義だけ変更したり、自動剽窃検知に発見されないよう部分的に書き換える等した上で、自身の作品として販売している例が多数紹介されています。

Stealing Books in the Age of Self-Publishing(The Atlantic、2016/6/5付け)
http://www.theatlantic.com/entertainment/archive/2016/06/plagiarism-in-the-age-of-self-publishing/485525/

Publishers Communication Groupが2016年の学術・専門図書館の予算に関するホワイトペーパーを発表 世界全体では1.4%の増加と予想

2016年5月31日、Ingenta社の出版コンサルタント部門Publishers Communication Group(PCG)が、2016年の学術・専門図書館の予算に関するホワイトペーパー”Library Budget Predictions for 2016”を公開しました。

このホワイトペーパーは大学・研究機関や企業、政府、病院等の図書館の、予算に関する権限・知識を持つ図書館員を対象とする電話調査の結果に基づくもので、調査には世界中の686機関が回答したとされています。調査結果の実数そのものではなく、世界全体における各国の図書館予算の割合に基づき重みづけした結果が報告されています。

結果の概要によれば、既にマーケットが成熟した国では予算の増加は少なく、北米では前年比1%程度の増加、ヨーロッパでは0.1%程度の減少が見込まれるとのことです。特に北米では図書向け予算は1.9%の増加が見込まれるものの、雑誌予算は0.2%の増加にとどまるとされており、多くの雑誌の購読中止が発生すると見込まれています。一方、南アメリカや中東、アフリカ、アジアでは数%程度の予算増が見込まれていますが(アジアについては中国・インド等の影響)、一昨年から昨年の増加に比べると、増加の幅が小さくなった地域が多いとのことです。世界全体では前年比1.4%程度の増加になるだろうとしています。

出版研究コンソーシアム(PRC)、学術雑誌論文のテキストマイニングに対する研究者の意識等をまとめたレポートを公開

出版研究コンソーシアム(Publishing Research Consortium;PRC)が、学術雑誌論文のテキストマイニングの現状や、研究者の意識等をまとめたレポート”Text Mining of Journal Literature 2016”を公開しています。

このレポートは2016年3月から4月にかけて実施した研究者を対象とする質問紙調査と、文献調査の結果をまとめたものです。文献調査の結果から、タイトルや抄録に「テキストマイニング」という語を含む論文は年々増加しているものの、世界で出版される論文のうちテキストマイニング技術を用いたものは0.1%未満であるとされています。

質問紙調査には520名の研究者から回答があり、回答者の4分の3は学術雑誌論文のテキストマイニングを現在行っておらず、さらに未使用者の3分の2はこの調査を受けるまでそのような技術について聞いたことがなかったとしていました。一方で現在、テキストマイニングを利用している回答者は非常に有望な技術であると見ていたとのことです。また、テキストマイニング技術を使ったことがない回答者は文献レビューに有用なのではないかと考え、実際に使っている回答者は情報や概念、新事実の抽出に有効であると考えていたとされています。

国際STM出版社協会、EU競争力担当相理事会によるオープンアクセス合意に対し意見を表明

EU競争力担当相理事会で承認された、2020年までにすべての公的資金による学術出版物をオープンアクセス(OA)化することを盛り込んだ合意に対し、国際STM出版社協会が2016年5月28日付けで意見を表明しています。

この意見の中では国際STM出版社協会OA化合意を歓迎するとしつつ、エンバーゴ期間を「できるだけ短くする」とした点と、論文のテキストデータマイニングを商業的な目的の場合も認めていくべきであるとした点に対して反対意見が述べられています。

STM response to EU Competitive Council conclusions on transition towards an Open Science system(STM、2016/5/28付け)
http://www.stm-assoc.org/2016_05_28_News_Release_STM_response_to_EU_Competitive_Council_conclusions.pdf

Extended Feedback to the EU Competitiveness Council Conclusions of May 27, 2016(STM)

米国著作権局、著作権法の図書館・アーカイブズに関する権利制限規定の改正案を公開

2016年6月7日付の米国の連邦官報に、著作権法の図書館・アーカイブに関する権利制限規定(108条)の改正案が掲載される予定となっており、その校正刷り(pdf版)が既に公開されています。

Draft Revision of the Library and Archives Exceptions in U.S. Copyright Law (Federal Register)
https://www.federalregister.gov/articles/2016/06/07/2016-13426/draft-revision-of-the-library-and-archives-exceptions-in-us-copyright-law
https://s3.amazonaws.com/public-inspection.federalregister.gov/2016-13426.pdf

参考:
CA1838 - 欧米における図書館活動に係る著作権法改正の動向 / 南 亮一
カレントアウェアネス No.322 2014年12月20日
http://current.ndl.go.jp/ca1838

E778 - LCの108条研究グループ,著作権制限規定の検討報告書を公表
カレントアウェアネス-E No.127 2008.05.14

文部科学省、「地域における読書活動推進のための体制整備に関する調査研究」の報告書を公開

2016年6月1日、文部科学省は、平成27年度文部科学省委託調査として株式会社浜銀総合研究所が行った「地域における読書活動推進のための体制整備に関する調査研究」の報告書を公開しました。

(1)小学生、中学生、高校生の読書の実態や不読の背景・理由等を把握し、課題を明確にするとともに、不読解消のための方策等について検討すること、(2)各自治体(都道府県、市区町村)で実施されている子供たちの読書推進に関する取組のうち、地方公共団体、学校、図書館、民間団体、ボランティア等の連携・協力により実施されている取組について、その連携・協力手法等に着目して調査・分析を行い、特徴等を明らかにすること、の2点を目的とした調査です。

(1)は児童・生徒(小学生、中学生、高校生)及び保護者を対象とした質問紙調査、(2)は自治体・学校等を対象とした質問紙調査と詳細調査(質問紙、ヒアリングによる)が行われています。

報告書は
・第1章:調査概要
・第2章:子供の読書習慣等の実態(全体概要)
・第3章:子供の読書習慣等に関する詳細分析(テーマ別の分析)
・第4章 子供の読書推進のための取組状況
・第5章 まとめ・考察
・参考資料
で構成されています。

関連データ・資料等(子ども読書の情報館)

韓国国立中央図書館、現代舞踊関係資料を取得:早ければ今年中にデジタルコレクションとして公開

韓国国立中央図書館(NLK)は、舞踊評論家である韓国芸術総合学校の金(김채현)教授から、韓国の現代舞踊関連資料5,500点の寄贈を受けたと発表しています。

寄贈資料は、1992年以降、金教授自らが撮影したダンスシーンの映像500点と、1985年以降の公演パンフレット5,000点からなり、NLKでは、創作者から著作権と肖像権の同意を得て、これらの資料を、早ければ今年中に、舞踊関連のデジタルコレクションとして公開する計画です。

장르·세대 넘어 대한민국 현대무용 한눈에 - 무용평론가 김채현 교수가 25년 간 직접 촬영한 무용 동영상 ․ 소책자 등 5,500여 점 기증 받아 -(NLK,2016/6/7)
http://www.nl.go.kr/nl/commu/libnews/article_view.jsp?board_no=8588&notice_type_code=3&cate_no=4

参考:
シカゴ公共図書館、同地の劇場における演劇・ダンスのライブ映像の所蔵と利用提供に関して俳優同盟と同意
Posted 2016年5月19日
http://current.ndl.go.jp/node/31630

ニューヨーク公共図書館、"Jerome Robbins Dance Division"のアーカイブの一部をデジタル化公開

1日20分の読書を:ニューヨーク公共図書館、今年の夏休み読書チャレンジのテーマは“Get in the Game:Read”

ニューヨーク公共図書館(NYPL)の今年の夏休み読書チャレンジ(Summer Reading Challenge)が、“Get in the Game:Read”をテーマに、2016年6月9日から開始されました。

児童・生徒の夏休みの学力低下(summer slide)の防止を目的としており、子どもを含めて家族全員が、1日に少なくとも20分は読書をすることが呼びかけられています。

NYPLでは、20分読書用のカレンダーを配布しており、20分読書や図書館の行事への参加などへの「皆勤」を達成すると、ヘッドフォン・鉛筆・財布などの賞品がもらえるほか、書評コンテストへの参加資格を得ることができます。また、書評コンテストの優勝者は、8月17日のヤンキースタジアムで試合前に行なわれるセレモニーに招待されます。

The New York Public Library Challenges Kids and Parents To Read 20 Minutes A Day This Summer(NYPL,2016/6/6)
http://www.nypl.org/press/press-release/june-6-2016/new-york-public-library-challenges-kids-and-parents-read-20-minutes

参考:

【イベント】まちづくりシンポジウム 「「地方創生時代のまちづくりと図書館」 ~瀬戸内市を市民が学び助け合う共生の大地に~」(7/2・岡山)

2016年7月2日、岡山県の瀬戸内市中央公民館で、まちづくりシンポジウム 「「地方創生時代のまちづくりと図書館」 ~瀬戸内市を市民が学び助け合う共生の大地に~」が開催されます。

2016年6月1日に開館した瀬戸内市民図書館・もみわ広場の開館記念事業としの一環として開催されるもので、

●慶應義塾大学教授の片山善博氏による基調講演(テーマ:「地方自治の自立と市民協働」 ~民主主義の砦としての図書館とは~)

●シンポジウム(テーマ:「地方創生時代のまちづくりと図書館」~瀬戸内市を市民が学び助け合う共生の大地に~)
※パネリストは片山氏、劇作家の平田オリザ氏、女優・脚本家の中江有里氏、
島根県海士町立図書館司書の磯谷奈緒子氏、瀬戸内市長の武久顕也氏で、コーディネーターは、元NHKエグゼクティブアナウンサーの町永俊雄氏

というプログラムが予定されています。

瀬戸内市民図書館・もみわ広場が開館しました(瀬戸内市, 2016/6/1)
http://www.city.setouchi.lg.jp/kurashi/shisei/machinowadai/h28/1464749741764.html

瀬戸内市民図書館 もみわ広場 開館記念事業(瀬戸内市民図書館)

学術成果のソーシャル上の影響力を測るaltmetricsサービス“ImpactStory”が新しい「オープンアクセス・バッジ」を発表

学術成果のソーシャル上の影響力を測るaltmetricsサービス“ImpactStory”において、研究者のプロフィールの画面に表示される「オープンアクセス・バッジ」が新しくなったことがImpactStoryのブログで紹介されています。

ブログによると、オンラインのリソースの中から自動的にフルテキストを検出するシステムによって、ゴールドOA、グリーンOA、ハイブリッドOA、もともとオープンな成果物(例えば研究データ)を検出するシステムを用いており、極めて正確性な検知が可能となっているようです。

2014年2月のブログ記事では、ゴールドOAまたはグリーンOAの論文数の割合によって10%以上ならバッジが付与され、金(80%~)、銀(50%~)、銅(30%~)というバッジのランク付けが行なわれていたことが示されていますが、現在のバッジには、オンラインの無料で読める研究成果物の割合(%)と、研究者の中での利用可能性の位置づけ(上位何%か)などが示されています。

Now, a better way to find and reward open access(Impactstory blog, 2016/6/5)
http://blog.impactstory.org/find-and-reward-open-access/

研究データキュレーションに関する文献リスト第6版が公開

ブログ“Digital Koans”を運営し、様々なトピックに関する文献リストを作成しているベイリー(Charles W. Bailey, Jr.)氏が、2016年6月6日付けで、研究データキュレーションに関する文献リストの第6版を公開しました。

主に2009年1月から2016年5月までに出版された、560本以上の英語文献などが掲載されています。

Research Data Curation Bibliography, Version 6(DigitalKoans, 2016/6/6)
http://digital-scholarship.org/digitalkoans/2016/06/06/research-data-curation-bibliography-version-6/

文教施設における公共施設等運営権の導入に関する検討会(第1回)の配布資料が公開

2016年5月25日、文部科学省の文教施設における公共施設等運営権の導入に関する検討会の第1回が開催され、その配布資料が、文部科学省のウェブサイトで公開されています。

この検討会は、文教施設における公共施設等運営権の導入についてのメリットや留意事項、課題、指定管理者制度との関係性等を検討するものです。2017年3月中に最終まとめを行う予定となっています。

第1回では、論点のたたき台などが示されています。

文教施設における公共施設等運営権の導入に関する検討会
http://www.mext.go.jp/b_menu/shingi/chousa/shisetu/040/index.htm

本検討会における論点について(たたき台)
http://www.mext.go.jp/b_menu/shingi/chousa/shisetu/040/attach/1371539.htm

文教施設における公共施設等運営権の導入に関する検討会(第1回) 配付資料(文部科学省)
http://www.mext.go.jp/b_menu/shingi/chousa/shisetu/040/shiryo/1371402.htm

参考:
CA1714 - 研究文献レビュー:日本の公立図書館経営における組織形態 / 小泉公乃