アーカイブ - 2015年 7月 16日 - car

米国議会図書館(LC)のTwitterアーカイブの実現に向けた課題(文献紹介)

‘First Monday’の20巻7号(2015年7月6日)に、ウィスコンシン大学准教授のMichael Zimmer氏による“The Twitter Archive at the Library of Congress: Challenges for information practice and information policy”という論文が掲載されています。

2010年にLCから発表され、2006年のサービス開始から公開設定となっているツイートを全て保存しようとするこの取組みは、発表から5年が経ったものの、実現に至っておらず、この文献では、実現を阻んだ要因を実務的な側面(ツイートの体系化や有効な検索手段、物理的な保存の方法)とアーカイブのポリシーに関する側面(アクセス制限や、倫理上のアーカイブの存在そのものについての是非など)という2つに分け、調査しているとのことです。

結論として、ポリシーに関する課題は、多く残っていると論じていて、デジタルアーカイブや情報探索に関する技術的な専門家だけでなく、情報政策、研究倫理、プライバシーの専門家も含んだ公民連携(PPP)が必要であることなどが指摘されています。

米国国立公文書館(NARA)、デジタル化の優先順位について意見を募集

米国国立公文書館(NARA)が所蔵する記録類のデジタル化の優先順位について意見を募集しています。

同館では、デジタル化の優先順位付けの作業を行ってきたが、利用者からの声を反映させないと完全な優先順位づけにならないとして、2015年8月14日まで、オンライン上の“Crowd Hall”というサービスを使って意見を募集するとのことです。

所蔵する記録類が大規模ということで、同館では活発な議論がなされるように以下のような大まかな分類を提示しています。

・科学/技術/健康:農業、環境、公衆衛生、科学技術、宇宙航空
・軍事・退役軍人:軍事/戦争、退役軍人
・文化・遺産:市民/政治的権利、系譜学、民族遺産、移民
・政府・法律:外交/外政、インテリジェンス、裁判記録、法執行、海事、地理と土地利用

Do You Have Suggestions for NARA’s Digitization Priorities?(NARA,2015/7/15)
http://narations.blogs.archives.gov/2015/07/15/do-you-have-suggestions-for-naras-digitization-priorities/

Digitization Priorities

埼玉県、県の広報情報データをオープンデータとして提供開始

2015年7月7日、埼玉県は県の広報紙やホームページで提供している広報情報データをオープンデータとして提供することを開始しました。

提供によって、民間企業による自社メディアでの地域に密着したイベント情報等の提供や、自社の顧客に役立つ行政サービス情報の告知などが可能となり、企業にとっては社会貢献や自社顧客の満足度の向上が見込め、一方で同県にとっては県からの広報情報の閲覧機会を増加させることができる、というねらいがあるようです。

広報情報データは、クリエイティブコモンズのCC-BYライセンスで提供されていて、CSV/XML/RDFの形式でも提供されています。

なお、7月7日の開始当初は利用申請が必要でしたが、県民の要望・指摘などにより、7月13日に利用申請等なしに誰もが本データを利用できる方式に変更されています。

7月13日から県内初となる活用の取組みが武蔵野銀行で開始されていて、店頭のディスプレイなどでも表示が始まっているようです。

県の広報情報をオープンデータとして民間企業へ提供開始!(埼玉県, 2015/7/7)
https://www.pref.saitama.lg.jp/a0001/news/page/150707-08.html

広報情報データの利用について(埼玉県, 2015/7/13)

米国議会図書館(LC)、コメントを募集していた新規開発の語彙”Library of Congress Demographic Group Terms”(LCDGT)の用語を承認

米国議会図書館(LC)は、2015年6月5日までコメントを募集していた、新しく開発した語彙”Library of Congress Demographic Group Terms”(LCDGT)の約400の用語を承認しました。

今後、年内の承認を目指して語彙の拡張を行う予定です。LCは引き続き、この第2段階の開発が完了するまで各図書館での採用は待つよう勧めています。

LCDGTの語彙は、LCのウェブサイトでMARCなどの形式で提供されています。

Library of Congress Approves Initial Demographic Group Terms(LC, 2015/6/26)
http://www.loc.gov/catdir/cpso/lcdgt-initial.html

LIBRARY OF CONGRESS DEMOGRAPHIC GROUP TERMS (Last Updated 2015-06-24)(LC)
http://classificationweb.net/LCDGT/

Library of Congress Demographic Group Terms(LC)
http://id.loc.gov/authorities/demographicTerms.html

参考:

オーストラリア国立図書館とオーストラリア国立大学、コレクションへのデジタルアクセスに関する覚書を締結

2015年7月9日、オーストラリア国立図書館とオーストラリア国立大学が覚書を締結したと発表しています。

両機関の連携は、1955年10月及び1957年のアーカイブコレクションに関するもの以来長い歴史があり、今回の新しい合意はコレクションへのデジタルアクセス提供のためのサービスと機会に焦点をあてたものということです。

新しい覚書は、コレクションの開発・コレクションへのアクセスの提供・活動に関する情報の共有・十分で効果的なサービス貢献のための人員配置、での協力を支援するもののようです。

Digital environment brings greater collaboration between the National Library of Australia and The Australian National University(Australian National University,2015/7/9)
http://anulib.anu.edu.au/news/?id=7191

宇部市、戦争の体験談や関連資料を募集し、デジタル化保存や記録集作成を実施する「市民が伝える戦争の記憶と記録プロジェクト」を開始

2015年7月13日、山口県の宇部市が、「市民が伝える戦争の記憶と記録プロジェクト」を開始することを発表しました。

戦争の悲惨さや平和の大切さを継承していくため、自身の戦争体験を話すことが出来る人や、戦争に係る当時の資料(写真、映像、文書など)を募集し、語り部活動に役立てたり、記録集の作成、デジタル化保存を行うものとのことです。なお、作成した記録集は、ホームページでの公開や学校教育・生涯学習での活用を予定しているようです。

このプロジェクトでは、他に、宇部市の戦災についての学ぶ学習会の開催や、戦争の記憶と平和への願いを後世に伝えるための語り部を育成するセミナーも実施されるようです。

戦後70年、今こそ記憶の継承を(宇部市, 2015/7/13)
http://www.city.ube.yamaguchi.jp/houdou/kenkou_fukushi/h27/sengo70nen.html