アーカイブ - 2015年 4月 14日 - car

オープンアクセス文献に対する複写依頼の増加(文献紹介)

Interlending & Document Supply誌の43巻2号掲載予定の論文”Open Access: Help or Hindrance to Resource Sharing?”が、同誌のウェブサイトで早期公開されています。

この論文の著者はインディアナ大学-パデュー大学インディアナポリス校(IUPUI)図書館のTina Baich氏です。Baich氏は2009/2010~2012/2013年度のIUPUIのILL・複写依頼データを分析し、オープンアクセス(OA)文献に対するリクエストの状況やリクエストした利用者の属性等をまとめています。分析の結果、OA文献に対するリクエストは年々増えており、その大半は学部生・大学院生によるもので、彼らの多くはOAについて気付いていないのではないかと考えられます。

なお、論文本文は有料です。

Tina Baich. Open Access: Help or Hindrance to Resource Sharing?. Interlending & Document Supply. 2015, 43(2) http://www.emeraldinsight.com/doi/abs/10.1108/ILDS-01-2015-0003

参考:

PASTEUR4OAプロジェクト、オープンアクセス方針に関するレポート公開

欧州におけるオープンアクセス(OA)とオープンデータの政策の発展促進をサポートするプロジェクト、PASTEUR4OA(Open Access Policy Alignment Strategies for European Union Research)が、OA方針に関する活動・調査の結果をまとめたレポートを公開しています。

このレポートでは、以下の調査や活動の結果がまとめられています。

・欧州および世界中のOA方針の状況をまとめる
・OA方針のレジストリであるROARMAPについて、OA方針の要素の分類スキーマの詳細化等、再構築を行う
・世界の機関リポジトリに登録されているOAコンテンツに関するデータを収集する
・(上記のOA方針やリポジトリ登録コンテンツのデータに基づいて)OA方針のアウトカムを測定し、どのような要素がOA方針の効果に影響するかを分析する

このうちROARMAPについては新たなバージョンが既に公開されており、OA方針の状況調査によって得られた250の方針が新たに追加されているとのことです。

ワンパーソン・ライブラリーを運営する能力と性格に関するチェックリスト(記事紹介)

Elsevier社の図書館員向けブログLibrary Connectで、司書が一人で運営する、いわゆる「ワンパーソン・ライブラリー」の運営に向いた能力と性格を持っているかを確認できるチェックリスト”Flying Solo”が公開されています。

このチェックリストはElsevier社から刊行されたワンパーソン・ライブラリーの運営に関する図書”Managing the One-Person Library”に基づくものです。「やらなければいけないことを書き出し、スケジュールを作成することができる」、「利用者を最優先し、スケジュールを再調整できる柔軟さがある」、「きちんと休憩をとっている・ワークライフバランスの重要性を理解している」など、24の設問に対するチェックの数から、自分がワンパーソン・ライブラリーに向いているかどうかを確認することができます。

Flying Solo: Could you manage a one-person library? New infographic to download and share(Library Connect、2015/4/9付け)

欧州原子核研究機構(CERN)、Elsevier社と新たなオープンアクセス協定を結ぶ CERNの研究者が含まれる論文すべてをオープンに

2015年4月2日、欧州原子核研究機構(CERN)とElsevier社が新たなオープンアクセス(OA)協定を結んだことを発表しました。この協定により、Elsevier社の雑誌に掲載される、CERNの研究者による高エネルギー物理学分野等の論文はすべてOAとなります。

対象となるのは2015~2016年にかけて、『Nuclear Instruments and Methods A』、『Nuclear Physics A』などElsevier社の出版する4誌に掲載される、CERNの研究者を1人でも著者に含む論文です。これらの論文については著作権はCERNと著者に留保されたままで、出版後すぐにCC-BYライセンスの下でOA公開されます。また、2014年に出版された論文についても遡及的に同様の形で公開するとのことです。

Elsevier社の高エネルギー物理学分野の雑誌の中では、既に『Physics Letters B』と『Nuclear Physics B』が高エネルギー物理学分野のオープンアクセス(OA)プロジェクト“SCOAP3”の下でOAになっています。今回の協定はそれ以外の雑誌も含め、CERNの研究者の論文をすべてOAにすることを目的とするものです。

CHORUSが運用開始後最初の8カ月間の進捗レポートを公開

2015年4月2日、公的助成研究成果のパブリックアクセスに向けた官民連携イニシアティブ“Clearinghouse for the Open Research of the United States(CHORUS)”が、2014年夏に運用を開始してからの最初の8カ月間の進捗レポートを公開しました。

同レポートによればCHORUSはこれまでに約75,000本の、パブリックアクセスを求める機関から助成を受けた論文について調査し、24,000本は既にパブリックアクセスとなっているとのことです。また、助成機関のうち米エネルギー省とは連携を開始しており、米科学財団等とも連携の予定があるとしています。

CHORUS Progress Report, April 2015(CHORUS、2015/4/2付け)
http://www.chorusaccess.org/chorus-progress-report-march-2015/

CHORUS Reports on Significant Progress as US Agencies Focus on Public Access Policy Implementation(CHORUS、2015/4/2付け)

【イベント】Wikipedia ARTS 京都・PARASOPHIA(4/19・京都)

2015年4月19日、京都府立図書館にて市民が地域の文化芸術について調べ、Wikipediaの記事にまとめ情報提供するプロジェクト、「Wikipedia ARTS」の第一回が開催されます。主催はアートの普及と振興に関する活動を行う一般社団法人WORLD ART DIALOGUEとオープンデータ京都実践会アート部で、京都府立図書館と、2015年3月7日から5月10日にかけて開催中のPARASOPHIA:京都国際現代芸術祭2015が協力しています。

当日は京都国際現代芸術祭2015を鑑賞後、関連作家や作品に関すること等について京都府立図書館で資料を調べ、Wikipediaの記事を作るとのことです。記事の書き方のレクチャーや、司書によす資料の探し方案内もあります。

参加費はPARASOPHIA:京都国際現代芸術祭2015のチケット代込みで1,000円(大学生・70歳以上500円、高校生以下もしくは18歳未満は無料)で、できるだけ事前にWikipediaのアカウントを作成していることが望ましいとされています。

Wikipedia ARTS 京都・PARASOPHIA - ARTLOGUE | Doorkeeper
https://artlogue.doorkeeper.jp/events/23052

参考:

【イベント】国立国会図書館、英国図書館長による講演会を開催(6/2・東京)

2015年6月2日、国立国会図書館東京本館にて、ロリー・キーティング英国図書館長による講演会「知を活かす―英国図書館の新ビジョン=Living Knowledge: The British Library's Future Vision」を開催します。

英国図書館では、2015年1月に新たなビジョン“Living Knowledge: The British Library 2015-2023”を発表しており、講演では、新ビジョンのもとで行われる同館の取組みを紹介します。また、田村俊作慶應義塾大学名誉教授を聞き手に迎え、同館の新ビジョンを達成するための方策等について詳しく伺います。

講演会「知を活かす―英国図書館の新ビジョン=Living Knowledge: The British Library's Future Vision」(国立国会図書館)
http://www.ndl.go.jp/jp/event/events/20150602lecture.html

http://www.ndl.go.jp/jp/event/events/150602leaflet.pdf
※案内チラシ

参考:
英国図書館(BL)、2015年-2023年の戦略計画を公開
Posted 2015年1月14日