アーカイブ - 2014年 6月 6日 - car

図書館におけるデジタル化についてのEU司法裁判所の法務官意見が公開

2014年6月5日、欧州連合(EU)司法裁判所のJääskinen法務官が、著作権に関するEU指令(Directive 2001/29/EC)における、加盟国の図書館におけるデジタル化についての意見を発表しました。

ドイツ連邦裁判所におけるダルムシュタット工科大学とドイツの出版社Eugen Ulmer KG社の裁判(Case C-117/13)において、
(1)同大学が、その図書館の蔵書である同社の出版物をデジタル化すること。
(2)同大学の図書館の利用者が、同大学の図書館内で提供されている専用端末から、その資料を印刷し、あるいはUSBメモリスティックに保存し、図書館外に持ち出すこと。
の2点について争われており、EU指令における図書館の権利制限の範囲が問われていました。

Jääskinen法務官の見解によれば、権利者からの合意がなくても、EU加盟国の図書館は蔵書のデジタル化を行い、利用者の求めに応じて専用端末から提供することができるとのことです。また、EU指令では、専用端末で得られる資料の紙媒体への印刷は、図書館における権利制限では認めていないとしながら、私的利用に関する権利制限などで保護されるものであるとしているようです。

JISC、英国研究図書館コンソーシアム(RLUK)、英国国立・大学図書館協会(SCONUL)による、デジタル化資料をより見つけやすくするための提案が公開

JISC、英国研究図書館コンソーシアム(RLUK)、英国国立・大学図書館協会(SCONUL)による、デジタル化資料をより見つけやすくするための解決案を提案するレポート“Improving discoverability of digitised collections: above-campus and national solutions”が公開されていました。2014年6月3日付のJISCのブログで、このレポートの背景が紹介されています。

JISC、RLUK、SCONULは2013年6月から2014年1月までの期間で、共同プロジェクト“Spotlight on the digital”を行い、高等教育機関において、デジタル化資料をより発見しやすくするための現実的な解決策を機関レベル、国家レベルで検討してきたとのことです。

レポートでは、解決策として、「機関としての能力開発」、「情報集約の役割」、「技術展望についての検討グループ」、「信頼できる参照サービス(URL等)」、「再利用可能なソフトウェアツール」、「戦略的なコンテンツのプロモーション」、「オープンな使用許諾」という、7つの項目が提案されているようです。

英国出版協会、2013年の出版業界統計を公表

2014年6月5日、英国出版協会(The Publishers Association)が英国における2013年の出版業界統計を公表しました。英国出版業界の電子書籍と冊子体の売り上げ、冊子体の英国内外での売り上げ、図書館の冊子体購入費、ISBNの登録数等が掲載されています。より詳しいデータが掲載された PA statistics yearbook 2013は有料となっています。

OCLC、学術コミュニケーションの変化に関するプロジェクトの成果として“The Evolving Scholarly Record”を公表

2014年6月5日,米国OCLCの研究部門OCLC Researchが,学術コミュニケーションの変化に関する研究活動“Changes in Scholarly Communication”の2番目のプロジェクトの成果として、“The Evolving Scholarly Record”を公表しました。同レポートでは、単行書や学術論文を含む広い意味での“学術レコード”について、境界が拡大し、また不鮮明になっているとの認識を示しつつ、その分類や、創造・管理・利用に伴うステークホルダーの役割をまとめています。

なお、今回のアナウンスによると、“Changes in Scholarly Communication”は、図書館が、設置機関の研究を支援できること、学術コミュニケーションに貢献できること、また学術情報の変化に戦略を一致させることができることを目的として行われているもの、とのことのです。“Changes in Scholarly Communication”の1番目のプロジェクトでは、その成果として、分野別リポジトリの持続可能性をテーマとするレポート“Lasting Impact: Sustainability of Disciplinary Repositories”を公表しています。

米コピーライト・クリアランス・センター(CCC)、“DirectPath”の提供開始

米コピーライト・クリアランス・センター(Copyright Clearance Center:CCC)が、2014年6月5日、文献の検索、アクセス、購入等を支援する製品“DirectParth”のリリースをアナウンスしています。案内によると、利用者は、PubMedその他のディスカバリー・プラットフォームあるいはDirectPathのインターフェースで検索したコンテンツを、入手あるいは購入すること等を支援するもので、アナウンスでは、文献提供機関(ドキュメントサプライヤー)としては英国図書館(BL)と提携していることが特記されています。

アナウンス
Copyright Clearance Center Launches DirectPath?(CCC, 2014/6/5付け)
http://www.copyright.com/content/cc3/en/toolbar/aboutUs/newsRoom/pressReleases/press_2014/press-release-14-06-05.html

DirectPath
http://www.copyright.com/content/cc3/en/toolbar/productsAndSolutions/directpath.html

概要(PDF)

防災科学技術研究所が「1964年新潟地震オープンデータ特設サイト」を開設:当時の空中写真とスナップ写真のオープンデータとして公開

独立行政法人防災科学技術研究所が、「1964年新潟地震オープンデータ特設サイト」を開設し、同研究所の所蔵する空中写真(地震直後のオルソモザイク空中写真)とスナップ写真を、オープンデータとして公開することを発表しています。データは、クリエイティブコモンズのライセンス(CC BY)として公開するとのことです。

1964年6月16日に発生した新潟地震から50年の節目にあたっての実施であり、政府の高度情報通信ネットワーク社会推進戦略本部(IT総合戦略本部)が2012年7月4日に決定した「電子行政オープンデータ戦略」の考え方に則って行うものとのことです。

「1964年新潟地震オープンデータ特設サイト」を開設 ~当時の空中写真とスナップ写真の公開~(独立行政法人 防災科学技術研究所、2014/6/5付け)
http://www.bosai.go.jp/press/2014/pdf/20140605_01.pdf

ローライブラリアン研究会、「法情報提供サービス入門」を開始

ローライブラリアン研究会が、法情報調査の基礎をともに学ぶ場をつくるとともに、館種を超えた人材交流を目指し、「法情報提供サービス入門」を開始するとのことです。

この企画は、『情報管理』誌連載の「研究・実務に役立つ!リーガル・リサーチ入門」の著者が講師を務め、月2回の頻度で継続して行う予定であるとのことです。

以下の5回の開催がアナウンスされています。

第1回「法情報の世界」 6月26日(木)
第2回「法令の条文」 7月10日(木)
第3回「法令の解説文献」 7月24日(木)
第4回「立法過程」 8月 5日(火)
第5回「判例」 8月21日(木)

「法情報提供サービス入門」始めます。(ローライブラリアン研究会ブログ、2014/5/22付け)
http://ameblo.jp/lawlibrarian/entry-11857403773.html

法情報提供サービス入門/ローライブラリアン研究会
http://blog.goo.ne.jp/sentokyo/e/a62bcf04a0b8d94cded49f02f10c5fe3

関連:
研究・実務に役立つ!リーガル・リサーチ入門
http://johokanri.jp/journal/suggested/5/

参考:

国際日本文化研究センターの機関リポジトリが正式公開

2014年6月2日から、「国際日本文化研究センター学術機関リポジトリ」である「日文研リポジトリ」が正式公開されました。国際日本文化研究センターの出版物や所属研究員の著作物等、 研究成果を蓄積し、公開しているとのことです。

「日文研機関リポジトリ」の正式公開のお知らせ (国際日本文化研究センター, 2014/6/3付)
http://library.nichibun.ac.jp/ja/announce/side/2014/06/03/s001/index.html

国際日本文化研究センター学術リポジトリ
http://shikon.nichibun.ac.jp/